うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や3歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。
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私が育児をしていく中で、「子どものうちにやらせておいたほうがよいもの」、逆に「子どもの時期にあえてやらせなくてもいいと思ったもの」が、それぞれ幾つかあります。
たとえば、日本語も習得していないあまりに早いうちから英語を習わせるのは、よくないとされています。英語の文法は日本の文法と逆さまなため、どちらを使うべきか混乱してしまって日本語の習得が遅れるそうです。学校の授業などは全て日本語で行われますから、日本語の理解が遅いと、全ての教科において大きなデメリットとなり得ます。
■画像を思い浮かべるという方法で足し算をする「そろばん」
一方、そろばんは早めに習わせるのがよいとのこと。先日、そろばん塾の先生にインタビューをする機会がありました。そろばんは、一般的に学校で習う足し算と違い、「画像を思い浮かべる」という特殊な方法で足し算をします。そのため、学校で筆算の仕方を習ってからそろばんを始めると、ついつい筆算を使ってしまうことから、そろばんの習得が遅くなるのだそう。計算する際、そろばんが頭の中に浮かぶようになるとミスが一切なくなり、しかも一瞬でできてしまうので、日常を含め、計算をつかうさまざまな教科で大きなアドバンテージとなります。
私が幼いうちからやらせておいたほうがいいものの一つに、「家事」があります。
いま、息子は4歳ですが、掃除機をかけるときや買い物、お風呂掃除や料理の下ごしらえ、お菓子作りなど、何をしていても「自分もやりたい!」と言います。この時期の子どもは、なんでも興味をもって「自分でやりたい」と言いだすくせに、ご飯をこぼしてしまったり物を壊してしまったりと、なかなか上手にできません。親も「自分がやったほうが早く片付く」「かえって邪魔になる」とイライラしてしまいます。でも、将来を見据えて考えると、そこをグッとこらえて子どもと一緒に家事をすることが、かなりのメリットになるのです。