放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、コンテスの「プリンセスバッグ」について。

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 水原希子に代わり、2017年1月号より、森英恵さんの孫で、森泉の妹、森星(ひかり)をカバーガールに起用したのが「25ans」。同誌で度々特集されるのが、各国のロイヤルファミリーの日常や、御用達ブランドなどを紹介する「プリンセス特集」だ。

 30代女性を中心に「エレガンス」が再評価されていると言われており、カジュアルとは対極なモノたちを愛してやまない“エレ女”御用達の同誌とプリンセスの相性はとてもいい。

 そして皇室の仕事も手がけた森英恵さんの孫、星もまた実にハマっている。

 先日、「1周回って知らない話」(日本テレビ系)で、泉・星姉妹は共に社交界デビューしていると聞いた。英恵さん作のドレス含め、その華やかさときらびやかさと言ったら、それは凄かった。

 なかでも、最も衝撃を受けていたのが、森泉と同じハーフ枠、タメ口枠で売るダレノガレ明美。「並ぼうとしたのが恥ずかしい」「帰りたい」と(苦笑)。

 さて、そんなプリンセスに憧れる女性たちに注目されている、文字通り“プリンセスバッグ”ブランドの一つに「コンテス」がある。

 
 日本でも一躍有名になったのが、皇太子妃雅子さまがご成婚の際、お持ちになったゴールドカラーのホースヘアバッグだ。

「コンテス」は、世界で初めてホースヘアをハンドバッグの素材として使用したブランド。英国のジョン・ボイド社が1837年創業時のままの変わらぬ手法により織り続けているという。

 ホースヘアは、他の素材に比べて、熱や摩擦に強く、傷がつきにくいという特徴もあるそうだ。

「コンテス」のプリンセスバッグは、留め金に王冠が配された丸い持ち手と、エレガントなフォルムが目印。

 中を開けると、必ず、バッグとコーディネートされた小さなミラーが入っているし、大きめのバッグには、さらに同色のコインパースが付いている。

 セレブの間では別名“園遊会バッグ”とも呼ばれていて、「もしも、お呼ばれされたときのために」と指名買いする大人の女性芸能人・有名人は多いと聞く。

 以前、林真理子さんが書かれていたように、結婚披露宴やパーティーにお呼ばれした際、「これ見よがしにバーキンを持っている」若い女性に対しては、私もいかがなものかと思っている。

 オシャレな芸能人やセレブでも「大きいバッグを持たないことがエレガント」と言う人も増えつつある。

「コンテス」のプリンセスバッグ。実は持っていると重宝するモノの一つなのかもしれない。

週刊朝日 2016年12月30日号