気力あふれる“スーパー高齢者”に学ぶ! (※写真はイメージ)
気力あふれる“スーパー高齢者”に学ぶ! (※写真はイメージ)
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 100歳を超えても、元気に食べ、話し、歌い、海外旅行もする。そんなはつらつとしたお年寄りが増えています。今や4人に1人が65歳以上の時代。平均寿命とともに、元気に暮らせる健康寿命を延ばすことが大事です。気力あふれる“スーパー高齢者”に、学んでみてはいかがでしょうか。

 北海道芦別市の沖フミさんは101歳で、大正4年生まれ。第1次大戦が始まった翌年、大隈重信内閣の時代で、芥川龍之介が「羅生門」を発表した年になる。

 そんな時代に“おぎゃあ”と生まれた沖さんは、今も元気はつらつ。晴れた日は自らはさみを握って庭木を剪定する。さらに、米国ロサンゼルスで働く息子に会うため、年1回は単身で今も米国へ旅行している。

「10年ほど前に行ったときは孫たちに連れていってもらったけれど、今は一人で行っていますよ。飛行機をソウルで乗り換えて、13時間ほどかしら」。沖さんは、事もなげに話す。

 言葉はどうするんですか?と聞くと、

「難しい言葉はわからないけど、サンキュー、ハローぐらいは言えるでしょ。アメリカに友達がたくさんでき、100歳になっても日本から来てくれるって、楽しみにしてくれているの」

 電話での会話も不自由せず、声の張りと口調はとても101歳と思えない。元気の秘訣は何ですか?と尋ねると、

「とにかく、働くことが好き。暇があれば庭に出て、はさみを入れているの。近くにおいでだったら、本当は庭も見てもらいながら、お話ししたかったわ」と温かい言葉をかけてくれた。

 沖さんは早くに夫を亡くし、呉服店を営みながら男4人女2人の6人の子を育ててきたという。社交的な性格で、外出すれば今も若い人と積極的に話し、楽しいおしゃべりが弾む。

「100歳になるまで、年を考えたことなかったの。この間、脳外科へ検診に行ったんですよ。『どこも悪くないです』とお医者さんにほめられて。知能はよくないけど、脳はきれいみたいなの」

 そう冗談を言って記者を笑わせてくれた。電話で話しただけで、こちらが元気をもらえた気がした。

 100歳の今も、漫画家・写真家・画家として活動するのは、奈良県生駒市の藤田重則さん。

 戦後、「東山駒平」のペンネームで漫画を描いていた。花菱アチャコ出演のNHKラジオドラマ「アチャコ青春手帖」「お父さんはお人好し」などを題材に描き、当時話題を集めた。

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