透明人間ならぬ透明チョウチョにピンクのクモ、きのこを栽培するアリたち。コスタリカは、スゴくて奇妙な生き物だらけなのだ。
太平洋とカリブ海に挟まれ気流が複雑で、低地の乾燥林、高山の熱帯雲霧林などを擁する中米コスタリカ。豊かな自然には、昆虫だけで約35万種が生息する。そのコスタリカで18年間、探検昆虫学者として昆虫を採集、飼育して研究を続けるのが西田賢司さん(43)である。
「肩書を説明すると、よく『自称か』と聞かれますが、海外ではれっきとした職業。生態系を保つために特定の植物を食べる未知の昆虫などを探す仕事です」
コスタリカの自宅には昆虫を飼育するゴミ袋がたくさんぶら下がる。「コスタリカには、ハデで美しく、奇妙とも思える独自の進化を遂げた昆虫がいっぱい。昆虫の魅力を感じてほしいですね」(西田さん)
※週刊朝日 2015年8月28日号