職場で困っている人を見かけても、「おせっかいだったらどうしよう…」と躊躇したり、「たぶん大丈夫だろう…!」と自分に言い訳したり……。
気づかいをするときには、つい「心の壁」が現れてしまい、なかなか一歩が踏み出せないことが、あなたにもあるのではないでしょうか?
この連載では、「顧客ロイヤルティ(お客さまとの信頼関係づくり)」をベースに、ビジネスセミナーへの登壇やコミュニケーションスキルの研修講師を通して、全国200社・2万人以上のビジネスパーソンに向けて教えてきた『気づかいの壁』の著者、川原礼子さんが、「気がつくだけの人」で終わらず、「気がきく人」に変われる、とっておきのコツをご紹介します。
職場に「誰がいたか」を思い出せますか?
人と会う機会が減ったり、立場が偉くなったりすると、
「以前より声をかけるのが照れくさくなった」
ということを感じないでしょうか。
職場では隣の人に「おはようございます」と言ったきり、同じフロアなのにチャットやメールでのやりとりしかせず、声を発することがないようなときがありませんか?
でも、先輩や同僚から話しかけられたときのことを思い出してみてください。
仕事の途中でも意外と嬉しくて、つい話が弾んだりしますよね。
だったら、「自分がされて嬉しいかどうか」を軸にして、話しかける機会を増やしてみましょう。
おすすめは、出社したら、「誰がいるのか」を把握することです。
別に、1人1人、全員にあいさつをしたり、話しかけたりする必要はありません。
「あの人、忙しそうだけど大丈夫かな?」
「あの人は休み明けのはずだったな」
「隣の部署は、今日は誰が出社しているだろう?」
というように、誰がいるのか1人1人を確認していると、相手もこちらを見て目が合ったり、すれ違ったりしますよね。そんなときに「あいさつ」をすれば違和感がありません。
鈍感な人は、自分の席に着いたら目の前の仕事に没頭して、職場に誰がいたのかすら思い出せなかったりします。
そうなってしまうのは避けたいですよね。