ロッテ・安田尚憲 (c)朝日新聞社
ロッテ・安田尚憲 (c)朝日新聞社

 2019年のプロ野球も様々なドラマが生まれた。その中でブレイクした選手として、投手陣では山本由伸(オリックス)、高橋礼(ソフトバンク)、甲斐野央(ソフトバンク)、野手陣では周東佑京(ソフトバンク)、近本光司(阪神)、村上宗隆ヤクルト)らの名前が挙がる。それでは来季、2020年はいったい誰がブレイクを果たすのか。ここでは候補者として考えられる投打の合計4名を紹介したい。

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 まずは投手。最初に今季のイースタン・リーグで11勝&防御率2.25の好成績で2冠を獲得した中川虎大(DeNA)を推薦したい。1999年10月2日生まれの20歳。高校時代は和歌山・箕島高でプレー。甲子園出場はなく、荒削りでもあったが、最速149キロの本格派右腕として潜在能力の高さを評価され、2017年秋のドラフトで育成1巡目指名を受けてプロ入りした。

 そして1年目からファームで17試合45イニングを投げて5勝5敗、防御率5.00と経験を積むと、2年目の今季は春先から好調を維持してフレッシュオールスターにも出場。7月には支配下登録を勝ち取り、7月28日の中日戦(ナゴヤドーム)で初登板初先発も経験(2回1失点)した。

 1軍登板は3試合のみだったが、2軍では20試合でチーム最多の104イニングを投げ、11勝3敗1セーブ、防御率2.25の好成績。93奪三振の反面、52四死球14暴投の制球力が課題ではあるが、153キロまで伸びたストレートと新たに習得したカットボールは威力十分。オフにはアメリカにある最先端のトレーニング施設に派遣されており、来季の1軍初勝利、さらにはローテ入りも期待される。

 2人目として、左腕・古谷優人投手(ソフトバンク)の進化に期待したい。1999年2月19日生まれの20歳。北海道の江陵高時代に154キロを計測し、大会新の20奪三振を記録するなどして注目を浴び、2016年秋のドラフト2位でソフトバンクに入団した。

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野手では高校時代にその名を轟かせたあの強打者