「中国人は採用しません」。東京大学大学院情報学環・学際情報学府特任准教授、大澤昇平氏によるツイッターのこの発言は多くの批判を受けた。明らかに差別発言だからである。情報学環・学際情報学府の責任者がホームページ上で謝罪し、寄付講座に出資する企業が撤退するなど、大きな波紋を広げた。
その後、大澤氏はツイッターでこう謝罪し、発言を取り消している。
「この度は当職による行き過ぎた言動が、皆様方にご迷惑、不快感を与えた点について、深く陳謝します」「二度と特定の人々に悲しい思いをさせぬよう、諸先輩方のお力添えを受けつつ、人権、歴史、社会について勉強をし直す所存です」(12月1日)
しかし、東京大大学院情報学環・学際情報学府はこのままで済ませようとはしていない。「あまりにも常軌を逸した発言を繰り返しており、我々教員は強い憤りを覚えるとともに、このような方が短い期間とはいえ我々と同じ職場にいるという事実を強く恥じています」と非難し、「大学当局による本人への処分が厳格に行われることをきちんとモニターすることをお約束します」と宣言している(いずれも情報学環ウェブサイト、11月29日)。
さて、大澤氏の発言でもう一つ注目されたことがある。メディア、SNS上で彼が紹介される肩書、「東大最年少准教授(特定短時間勤務有期雇用教職員)」である(ツイッターでの自己紹介欄から)。1987年生まれなので今年で32歳になる。東京大で最年少の准教授というのは、秀才、天才の誉れ高き優秀性が示されていると言っていい。「特任」の准教授なので、正規の教員とは異なる方法で採用されたとしても、東京大は「このような方」の若い才能を高く評価したことには変わりない。
大学准教授の最年少は、何歳ぐらいなのだろうか。
『大学ランキング2020』(朝日新聞出版)では、全国の大学を対象に最年少の教授、准教授が何歳かを調査し、一覧で掲載している。2018年時点の調査結果を表にまとめた。