東京大は30歳となっている。大澤氏の31歳で最年少准教授が正しいかどうかは判断できない。18年5月現在で30歳なので、同年に31歳となれば19年には大澤氏と同じ年齢で最年少となるが、この准教授が特定されないためわからない。また、19年採用で大澤氏より若い人が准教授として採用された可能性もある(なお、特任と正規を一緒にするのはおかしいという意見もあるが、これは特任という雇用形態への偏見につながる)。
30歳前後の准教授というのは、圧倒的に少ない。
国は国立大学教員の年齢構成を調査している(2013年度)。これによると、准教授の年齢階層別の割合は、30歳未満0.1%、30歳以上40歳未満20%、40歳以上50歳未満54%、50歳以上60歳未満22%、60歳以上4%だ。
おもな大学の最年少准教授の年齢を見てみよう(『大学ランキング2020』から)。
27歳 東北大、大阪大、広島大
28歳 神戸大、大阪市立大
29歳 北海道大、千葉大、北九州市立大、上智大
30歳 東京大、京都大、岡山大、大分大、鹿児島大、琉球大、首都大学東京、大阪府立大、立命館大、関西大 など
31歳 筑波大、横浜国立大、名古屋大、九州大、青山学院大、法政大、早稲田大、南山大、近畿大 など
32歳 秋田大、東京農工大、新潟大、金沢大、慶應義塾大、立教大、同志社大 など
20代後半で准教授になるには、次のようなケースが考えられるだろう。
(1)学部3年で大学院に飛び入学、大学院(修士、博士)での5年の課程を3年で修了すれば、通常より3年短縮できて24歳で博士号を取得し、すぐに助教に採用される。そして、優れた研究業績が評価され、1~2年後、准教授に昇格する。
(2)海外で教育を受けて飛び級、飛び入学を繰り返した人(国籍を問わず)が20代前半で博士号を取得して准教授に採用され、そのまま日本でも准教授として活躍する。
(3)20代のうちに大学外(企業、研究所)で優れた業績を残し(世界を驚かせる論文を発表、画期的な商品を開発するなど)、准教授に採用される。
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