仮に離婚相談をしたとして、AIが言うことをすべて受け入れられるのか。新しい事例が出たときに、AIが対応できるのか。「人」にしかできない領域は必ず残るという。
「ただ、弁護士の先生方も24時間365日働けるわけではありません。チャットで相談の『前さばき』のようなことができれば」（後藤さん）
AIが相手だと思えば相談のハードルも下がるのではないかとの期待もある。同社は今年4～6月にChatGPTを使った「法律相談チャット」のスタートを目指す。弁護士や弁護士法人以外が報酬目的で法律事務を扱うことは法律で禁じられているため、しばらくは無償で提供予定だ。前出の市橋さんは言う。
「弁護士だけでなく、税理士や医師といった専門性の高い職業には、体系化されたデータが残りやすい。今後はそれらを活用することで業務を効率化して、顧客に向き合ったり、付加価値を上げる時間を増やしていくことができればと思っています」
（編集部・福井しほ）
※AERA 2023年3月20日号より抜粋
朝日新聞出版
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