あの悔しさは、たしかに晴らした。
今年7月、関西ジャニーズJr.のAぇ! groupが出演するはずだったライブ「Summer Paradise 2022」がメンバーのコロナ感染で中止になったとき、SNSには人気チケットを手にしていた人々の悲痛な嘆きがあふれた。大切なファンを悲しませてしまったことは、誰よりも6人のメンバーたち自身が心を傷めたにちがいない。すぐに公式ブログ上で発表されたコメントの数々は、「その気持ち俺たちが責任持って請け負います」「もっと大っきくなって東京突撃します」「絶対に6人でまたリベンジするからな」「浮気せずに待ってて」などと精いっぱいファンの心に寄り添っていた。
そして、約束はすぐに果たされた。9月28~29日、単独ライブ「西からAぇ!風吹いてます! ~おてんと様も見てくれてますねん LIVE2022~」を開催。しかも会場のぴあアリーナMMは、7月のライブで予定されていたTOKYO DOME CITY HALLの約4倍のキャパシティを持ち、ユニット単独では記念すべき“初関東&初アリーナ”公演となった。さすが、オリジナル曲「Stray dogs.」で「We’re like a stray dogs」とシャウトしているメンバーたち。ハングリー精神で、見事にピンチをチャンスに変えた。
28日のライブ当日。大舞台に立った6人は、終始、うれしくてたまらないといったキラキラな笑顔を投げかけた。そして、ときに髪を振り乱して全力で踊り、ときにマイクが割れるほど必死に叫び、頻繁に本場・関西仕込みのハイレベルなコントを炸裂させた。観客たちは必死でペンライトを振ってボルテージを上げたり、ほほえみながら見守ったり、まさに“おてんと様”よろしく暖かに6人を包み込んでいた。
関西ジャニーズとしての誇りを胸に、しっかりと爪痕を刻み付けたメンバーたち。フィナーレでは、それぞれ自らの言葉を噛みしめるように、“次の約束”を口にした。