[ネタバレあり]グループの強みであるバンド編成で、「ズッコケ男道」(関ジャニ∞)、「Oh Yeah!」(嵐)、「PRIDE」を生演奏。「PRIDE」(オリジナル曲)では、ボーカルの末澤誠也、ギターの正門良規、ベースの福本大晴が花道を全力ダッシュ。「幸せになってるか!」「Aぇ! groupのこと大好きか!」末澤のシャウトに呼応するように、小島健のキーボードサウンドや佐野晶哉のドラムさばきもどんどんヒートアップ。そしてラスト、末澤は魂の「ありがとーーーぅ!!」とともにアンプの上から飛び降り、宙を舞った。(撮影=小黒冴夏)
[ネタバレあり]グループの強みであるバンド編成で、「ズッコケ男道」(関ジャニ∞)、「Oh Yeah!」(嵐)、「PRIDE」を生演奏。「PRIDE」(オリジナル曲)では、ボーカルの末澤誠也、ギターの正門良規、ベースの福本大晴が花道を全力ダッシュ。「幸せになってるか!」「Aぇ! groupのこと大好きか!」末澤のシャウトに呼応するように、小島健のキーボードサウンドや佐野晶哉のドラムさばきもどんどんヒートアップ。そしてラスト、末澤は魂の「ありがとーーーぅ!!」とともにアンプの上から飛び降り、宙を舞った。(撮影=小黒冴夏)

 あの悔しさは、たしかに晴らした。

【写真】コントも?!別カットを見る

 今年7月、関西ジャニーズJr.のAぇ! groupが出演するはずだったライブ「Summer Paradise 2022」がメンバーのコロナ感染で中止になったとき、SNSには人気チケットを手にしていた人々の悲痛な嘆きがあふれた。大切なファンを悲しませてしまったことは、誰よりも6人のメンバーたち自身が心を傷めたにちがいない。すぐに公式ブログ上で発表されたコメントの数々は、「その気持ち俺たちが責任持って請け負います」「もっと大っきくなって東京突撃します」「絶対に6人でまたリベンジするからな」「浮気せずに待ってて」などと精いっぱいファンの心に寄り添っていた。

 そして、約束はすぐに果たされた。9月28~29日、単独ライブ「西からAぇ!風吹いてます! ~おてんと様も見てくれてますねん LIVE2022~」を開催。しかも会場のぴあアリーナMMは、7月のライブで予定されていたTOKYO DOME CITY HALLの約4倍のキャパシティを持ち、ユニット単独では記念すべき“初関東&初アリーナ”公演となった。さすが、オリジナル曲「Stray dogs.」で「We’re like a stray dogs」とシャウトしているメンバーたち。ハングリー精神で、見事にピンチをチャンスに変えた。

 28日のライブ当日。大舞台に立った6人は、終始、うれしくてたまらないといったキラキラな笑顔を投げかけた。そして、ときに髪を振り乱して全力で踊り、ときにマイクが割れるほど必死に叫び、頻繁に本場・関西仕込みのハイレベルなコントを炸裂させた。観客たちは必死でペンライトを振ってボルテージを上げたり、ほほえみながら見守ったり、まさに“おてんと様”よろしく暖かに6人を包み込んでいた。

 関西ジャニーズとしての誇りを胸に、しっかりと爪痕を刻み付けたメンバーたち。フィナーレでは、それぞれ自らの言葉を噛みしめるように、“次の約束”を口にした。

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大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

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ライブ終わりにメンバーが明かした思い