【うなぎ 時任 八寸】/東京都港区麻布十番2-5-11 AZABU MAISON201(営)12:00~13:30L.O.(売り切れ次第終了) 19:00~22:00(最終入店20:30)(休)日、土用の丑の日
著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回は、司会者やエッセイストとして活躍する楠田枝里子さんの「うなぎ 時任」の「八寸」だ。
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私は子供の頃から、鰻が大好きでした。日本の蒲焼き、白焼きはもちろんのこと、ヨーロッパの旅先で、さまざまな鰻料理を食べ歩いてきました。
そんななか、新しい鰻料理が味わえると聞いて、いそいそと出かけたのがこちら。ご主人の時任さんは、私が長年通う老舗「野田岩」のご出身。時任さん自身もヨーロッパ各地を旅して鰻料理を研究し、工夫を凝らした創作料理を展開していらっしゃるそうです。
コース料理はわくわくドキドキの連続です。なかでも序章となる八寸は、意表を突く内容で、そのなかに大好物の鰻の燻製を見つけたときは大喜びでしたね。イタリア風にトマトと煮たパスタも面白い。こうした洋風のアレンジに、日本の伝統的なう巻きや煮こごりが見事に調和して、とても楽しいのです。名店で長年腕を磨いてきたからこそ、鰻のおいしさを引き出す技術があり、まさに待ってました!といった感じのお店。本当は内緒にしておきたいくらいですが……(笑)。
(取材・文/沖村かなみ)
「うなぎ 時任」東京都港区麻布十番2-5-11 AZABU MAISON201/営業時間:12:00~13:30L.O.(売り切れ次第終了)、19:00~22:00(最終入店20:30)/定休日:土用の丑の日
※週刊朝日 2019年6月28日号