一冊の本

11月号朝日新聞記者 鯨岡仁 Kujiraoka Hitoshiデフレ全史――日銀と政治の水面下の攻防
11月号朝日新聞記者 鯨岡仁 Kujiraoka Hitoshiデフレ全史――日銀と政治の水面下の攻防
「デフレ世代」という言葉がある。1980年代後半以降に生まれ、物心がついたときには、物価や賃金が上がらず、むしろ下がっていく状況が日常だったという、いま30代前半までの世代である。各種調査によれば、この世代は、見栄のために高価なものを買ったりすることはなく、必要かつ自分が納得したものだけにお金を使う。安定志向が強く、終身雇用を好む傾向にあるという。  デフレーション(デフレ)とは、物価が持続的に下がり続け、一国の経済規模を示す「名目国内総生産(GDP)」が増えないか、あるいは縮んでいく現象を指す。
朝日新聞出版の本読書
著者から 11/1
11月号大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授 梶本修身 Kajimoto Osami現代人を蝕む「理由なきぐったり」の正体
11月号大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授 梶本修身 Kajimoto Osami現代人を蝕む「理由なきぐったり」の正体
人類史上、最も疲れやすい時代――。
朝日新聞出版の本読書
著者から 11/1
10月号竹山博英 Takeyama Hirohideプリーモ・レーヴィの祖先の地
10月号竹山博英 Takeyama Hirohideプリーモ・レーヴィの祖先の地
プリーモ・レーヴィはトリーノで生まれ、死ぬまでトリーノで暮らした。そして父のチェーザレも子供の時からトリーノで暮らしていたので、レーヴィはトリーノの作家というイメージがあった。そのため彼の祖先の地がベーネ・ヴァジエンナであることは知っていたが、そこを訪ねるのは何となく後回しになっていた。この町はピエモンテ州の南部にあり、人口は3千ほどだが、鉄道が通っていなくて、交通の便が良くないという点もあった。
朝日新聞出版の本
著者から 10/2
10月号尾藤誠司 Bito Seiji他者と社会につながる「感じ考える身体」
10月号尾藤誠司 Bito Seiji他者と社会につながる「感じ考える身体」
医療(ここでは西洋医学に基づいた医療を指します)という職業を一言でと問われたら、「科学(医学)という道具を使って、人間が持っている壊れた部分を見つけ出して、それを修復すること」だと答えています。私も含めた医師たちは卒前の医学部教育から卒後専門家としての生涯にわたる成長の過程で、ずっと「科学(医学)という道具を使って、人間が持っている壊れた部分を見つけ出して、それを修復する」ための能力を磨き続けることに邁進していきます。そして、患者が持っている問題を最速で見つけ出し、最適な解をそこに提示することができる人間が「名医」と呼ばれます。そのプロセスにおいて重要になるのは、「逸脱していることは悪いことである」という前提や、「すべての病気はメカニズムの破たんに基づく因果モデルで説明することができる」という前提、さらには、「問題は解決されなければならない」という前提であったりします。このような前提をもとに、私たち医師は日々のトレーニングを続けています。いうなれば、医師は、問題を特定し、評価し、因果モデルに基づいてその問題を迅速に解決するエキスパートとしての訓練を受け続けている職種であるといえます。それは、一方向性で、絶対で最適な解を導き出す思考を表しています。
朝日新聞出版の本
最初の読者から 10/2
9月号沖縄タイムス記者 阿部岳 Abe Takashiきょうの沖縄はあすの本土
9月号沖縄タイムス記者 阿部岳 Abe Takashiきょうの沖縄はあすの本土
SOSが深い森に吸い込まれ、どこにも届かないまま消えていく。高江(たかえ)に通った2016年後半、そんな無力感と格闘し続けた。
朝日新聞出版の本
著者から 9/1
9月号書評サイト「HONZ」代表 成毛眞 Naruke Makoto他人の失敗を笑う“文系脳”が日本を滅ぼす
9月号書評サイト「HONZ」代表 成毛眞 Naruke Makoto他人の失敗を笑う“文系脳”が日本を滅ぼす
今年8月、宇宙ベンチャーのインターステラテクノロジズが小型ロケットの打ち上げを挙行した。残念ながらエンジンが緊急停止し、ロケットは宇宙空間に到達しなかった。
朝日新聞出版の本
著者から 9/1
8月号作家 中島京子 Nakajima Kyoko本とゴースト
8月号作家 中島京子 Nakajima Kyoko本とゴースト
香港から友人夫妻が訪ねてきた。
朝日新聞出版の本
著者から 8/3
8月号東京外国語大学大学院教授 岡田昭人 Okada Akito世界一の名門大学の子育て理論を
8月号東京外国語大学大学院教授 岡田昭人 Okada Akito世界一の名門大学の子育て理論を
イギリスの教育専門誌『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』が発表する「THE世界大学ランキング」の2016年~2017年版において、アメリカのハーバード大学をはじめ、世界のトップエリート大学をおさえ、イギリスのオックスフォード大学が堂々のトップワンに輝きました。日本の東京大学(39位)や京都大学(91位)ははるか後方にランキングされています。
朝日新聞出版の本
著者から 8/3
7月号福山大学経済学部教授 中沢孝夫 Nakazawa Takao神は細部に宿る
7月号福山大学経済学部教授 中沢孝夫 Nakazawa Takao神は細部に宿る
いったん嘘をつくと、個人でも法人でも「人」は引き返すのが難しくなる。「信用」は失うと取り戻すことがむずかしいことは誰もが知っているからだ。にもかかわらず、人は、なんとかなると自らに言い聞かせ、その場を糊塗し、問題を先送りし、ついには万事休す、となる。
朝日新聞出版の本
最初の読者から 8/1
7月号コラムニスト 香山二三郎 Kayama Fumiroネゴシエイターは老いても裏切らない
7月号コラムニスト 香山二三郎 Kayama Fumiroネゴシエイターは老いても裏切らない
60歳といえば、かつては爺(じじい)もいいところだった。
朝日新聞出版の本
最初の読者から 8/1
6月号日本国際交流センター執行理事 チーフ・プログラム・オフィサー 毛受敏浩 Menju Toshihiro世界は、日本は人口減少で没落すると見ている
6月号日本国際交流センター執行理事 チーフ・プログラム・オフィサー 毛受敏浩 Menju Toshihiro世界は、日本は人口減少で没落すると見ている
「人口減少」という暗雲が日本の将来に大きな深い影を落としている。2008年から始まった日本の人口減少は、年を追うごとにその減少の幅が拡大して、さらに急ピッチで加速している。すでに、公立の小中高校の廃校が毎年500校を超えるペースで10年以上続いている。それでもまだ、人口減少の入り口に立ったにすぎない。
朝日新聞出版の本
著者から 6/15
6月号ノンフィクション作家 石井光太 Ishii Kotaお産現場を旅する
6月号ノンフィクション作家 石井光太 Ishii Kotaお産現場を旅する
世界の人々は、どのように赤ちゃんを産んで、育てているのだろう。
朝日新聞出版の本
著者から 6/15
この話題を考える
大谷翔平 その先へ

大谷翔平 その先へ

米プロスポーツ史上最高額での契約でロサンゼルス・ドジャースへ入団。米野球界初となるホームラン50本、50盗塁の「50-50」達成。そしてワールドシリーズ優勝。今季まさに頂点を極めた大谷翔平が次に見据えるものは――。AERAとAERAdot.はAERA増刊「大谷翔平2024完全版 ワールドシリーズ頂点への道」[特別報道記録集](11月7日発売)やAERA 2024年11月18日号(11月11日発売)で大谷翔平を特集しています。

大谷翔平2024
アメリカ大統領選挙2024

アメリカ大統領選挙2024

共和党のトランプ前大統領(78)と民主党のハリス副大統領(60)が激突した米大統領選。現地時間11月5日に投開票が行われ、トランプ氏が勝利宣言した。2024年夏の「確トラ」ムードからハリス氏の登場など、これまでの大統領選の動きを振り返り、今後アメリカはどこへゆくのか、日本、世界はどうなっていくのかを特集します。

米大統領選2024
本にひたる

本にひたる

暑かった夏が過ぎ、ようやく涼しくなってきました。木々が色づき深まる秋。本を手にしたくなる季節の到来です。AERA11月11日号は、読書好きの著名人がおすすめする「この秋読みたい本」を一挙に紹介するほか、ノーベル文学賞を受賞した韓国のハン・ガンさんら「海を渡る女性作家たち」を追った記事、本のタイトルをめぐる物語まで“読書の秋#にぴったりな企画が盛りだくさんな1冊です。

自分を創る本
5月号批評家 若松英輔 Wakamatsu Eisuke揺れ動きながら問いを生きる叡知
5月号批評家 若松英輔 Wakamatsu Eisuke揺れ動きながら問いを生きる叡知
人は、なぜと尋ねられ、明言できないことによって苦しみ、悲しみ、嘆き、ときにうめく。名状しがたい人生の出来事と交わる働きを著者は「ネガティブ・ケイパビリティ」と呼ぶ。この言葉を著者は、次のように定義する。
朝日新聞出版の本
最初の読者から 5/23
5月号消費生活ジャーナリスト 岩田昭男 Iwata Akio世界に「Suica経済圏」が確立される日
5月号消費生活ジャーナリスト 岩田昭男 Iwata Akio世界に「Suica経済圏」が確立される日
そこに映ったのは、見慣れたペンギンのイラストだった。
朝日新聞出版の本
著者から 5/23
4月号フリージャーナリスト 秋山謙一郎 Akiyama Kenichiro舞台裏の熱き闇
4月号フリージャーナリスト 秋山謙一郎 Akiyama Kenichiro舞台裏の熱き闇
たまに読者から聞かれることがある。
朝日新聞出版の本
著者から 4/4
4月号京都学園大学人文学部教授 山本淳子 Yamamoto Junko政敵の書、『枕草子』が生き延びた理由
4月号京都学園大学人文学部教授 山本淳子 Yamamoto Junko政敵の書、『枕草子』が生き延びた理由
『枕草子(まくらのそうし)』を初めて知ったのは、幼稚園児の頃だった。祖母と一緒に寝ていた私は、毎夜寝物語をせがんだ。そんな私に祖母が聞かせてくれたのが「香炉峰(こうろほう)の雪」の話だったのだ。千年前の宮廷。天皇の第一の后(きさき)に仕える清少納言(せいしようなごん)。雪が高く積もったある日、后が彼女に謎のような言葉をかける。「清少納言、香炉峰の雪はいかに」。実は長じて『枕草子』本文を確認すると、この祖母の言葉は少し違っていた。だが、それはよしとしよう。后の声掛けに、清少納言は御簾(みす)を高々とあげる。祖母はそれをポーズ付きで演じ、これが中国の詩に基づく教養溢れるやりとりなのだということも教えてくれた。『枕草子』は私の心に、優雅な宮廷生活を綴った書物として焼き付けられた。
朝日新聞出版の本
著者から 4/4
3月号ジャーナリスト・和光大教授 竹信三恵子 Takenobu Miekoブラック労働の横行――底辺への競争が始まった
3月号ジャーナリスト・和光大教授 竹信三恵子 Takenobu Miekoブラック労働の横行――底辺への競争が始まった
正社員はなくした方がいい。正社員は既得権益だ――。そんな意見がネット上に飛び交うようになった。非正社員は働き手の五人に二人に増え、安い賃金と不安定な契約の下で、正社員とほぼ同等の役割を果たしている例は多い。
朝日新聞出版の本
著者から 3/15
3月号作家 清水義範 Shimizu Yoshinoriユーモラスな会話で相手の心を掴む
3月号作家 清水義範 Shimizu Yoshinoriユーモラスな会話で相手の心を掴む
これまでに、文章の上達法を説く本は何冊も出してきている私だが、会話術の本は書いたことがなかった。
朝日新聞出版の本
著者から 3/15
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