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植朗子

植朗子

伝承文学研究者

プロフィール

伝承文学研究者。神戸大学国際文化学研究推進インスティテュート学術研究員。1977年和歌山県生まれ。神戸大学大学院国際文化学研究科博士課程修了。博士(学術)。著書に『鬼滅夜話』(扶桑社)、『キャラクターたちの運命論』(平凡社新書)、共著に『はじまりが見える世界の神話』(創元社)など。

植朗子の記事一覧

『鬼滅の刃』特別編集版で注目された「柱合会議」で風柱・不死川実弥が怒り狂った本当の理由
『鬼滅の刃』特別編集版で注目された「柱合会議」で風柱・不死川実弥が怒り狂った本当の理由 【※ネタバレ注意】以下の内容には、既刊のコミックスのネタバレ、今後放映予定のアニメの内容が含まれます。  23日、アニメ1期特別編集版の最後となる「柱合会議・蝶屋敷編」が放送された。この柱合会議では、主人公の炭治郎が鬼になった妹を連れていることが問題となった。これに対して風柱・不死川実弥は怒り狂い、禰豆子を串刺しにするというショッキングなシーンもあった。静観の構えをみせる「柱」もいた中で、なぜ彼はここまで激しい怒りをあらわにしたのか。それには、実弥の過去にまつわる“重大な理由”があった。(本記事はアニメ特別編集版と、原作の漫画『鬼滅の刃』を参照しています)
『鬼滅の刃』特別編集版「那田蜘蛛山編」で大活躍の冨岡義勇が「嫌われ役」として描かれる意味
『鬼滅の刃』特別編集版「那田蜘蛛山編」で大活躍の冨岡義勇が「嫌われ役」として描かれる意味 19日に放送された『鬼滅の刃 特別編集版』の「那田蜘蛛山」で改めて注目されることになった、水柱・冨岡義勇(とみおか・ぎゆう)。人気投票ランキングでは上位にランクインする人気キャラでありながら、「那田蜘蛛山編」でも明らかになったように、作中では“嫌われ者”としても描かれる。ほかの「柱」たちから厳しい目を向けられる場面もある。その理由は何なのか。2021年1月23日のAERA dot.の記事を再配信する。(以下の内容には、既刊のコミックスのネタバレが含まれます)
『鬼滅の刃』の主人公はなぜ竈門炭治郎なのか?――典型的な「少年漫画のヒーロー」を“主役”にしなかったワケ 
『鬼滅の刃』の主人公はなぜ竈門炭治郎なのか?――典型的な「少年漫画のヒーロー」を“主役”にしなかったワケ  『鬼滅の刃』の公式キャッチコピーに「これは、日本一慈しい(やさしい)鬼退治」という言葉がある。このフレーズはまちがいなく、物語の主人公・竈門炭治郎の「優しい人柄」に由来している。炭治郎は正義感が強く、ときおり激しい怒りも見せるが、「すべての鬼を」単純に憎むこともできず、鬼との戦いのたびに胸を痛めていた。さらに炭治郎は時々主人公らしくない「弱音」も口にする。こうした迷いこそが「竈門炭治郎らしさ」であり、『鬼滅の刃』では彼を主人公にする“必然性”があった。その意味について考察する。【※ネタバレ注意】以下の内容には、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。
『鬼滅の刃』少年鬼・累のエピソードから考える「鬼の罪・人の罪」
『鬼滅の刃』少年鬼・累のエピソードから考える「鬼の罪・人の罪」 アニメ第2期「遊郭編」の放送開始が正式に発表されたが、これに先がけて放送される「竈門炭治郎立志編 特別編集版」も注目を集めている。第1期アニメ「立志編」はどのエピソードも人気が高いが、炭治郎・善逸・伊之助ら「かまぼこ隊」の成長が著しかった那田蜘蛛山編の第19話「ヒノカミ」は「神回」とまでいわれた。キャラクターの人気投票でも上位にくる少年鬼「累」にまつわる物語にもファンが多い。ここでは、累が求めた「家族の姿」について、改めて考えてみたい。【※ネタバレ注意】以下の内容には、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。
『鬼滅の刃』鬼舞辻無惨が体現した「悪」の二面性と「完璧」への憧憬
『鬼滅の刃』鬼舞辻無惨が体現した「悪」の二面性と「完璧」への憧憬 『鬼滅の刃』では、多くの悲劇が、鬼の始祖・鬼舞辻無惨によって引き起こされた。愛する人を無惨に殺害された者たちは、悲劇を繰り返さないために、鬼と戦う。無惨の振る舞いを決して許すことはできなかった。しかし、無惨は自分の加害行為を「大災と同じようなもの」と言い放った。無惨のこの主張は大いなる矛盾をはらみ、自らを破滅させることになる。無惨がもたらした災厄の正体とは何だったのか。無惨の振る舞い、セリフを通して、彼が体現した「悪」について考察する。【※ネタバレ注意】以下の内容には、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。
『鬼滅の刃』最強の剣士・継国縁壱を翻弄した数奇な運命と兄への思い
『鬼滅の刃』最強の剣士・継国縁壱を翻弄した数奇な運命と兄への思い 鬼殺隊には、かつて継国縁壱という名の剣士がいた。縁壱は鬼の始祖ですら圧倒する実力者だったが、彼は運命に翻弄され、数奇な人生を歩まざるを得なかった。特に、最愛の「兄」との決別と再会は、作中でも重要な意味を持つ。縁壱の残した言葉から、彼の人生につきまとった、深い悲しみと孤独について考察する。【※ネタバレ注意】以下の内容には、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。
『鬼滅の刃』人を喰わない鬼・竈門禰豆子がもたらした「矛盾」と「変化」
『鬼滅の刃』人を喰わない鬼・竈門禰豆子がもたらした「矛盾」と「変化」 『鬼滅の刃』に登場する「鬼」たちは、人間を食料とすることで、その生命を保ち続ける。しかし、主人公の妹・禰豆子は、強烈な飢餓感にさいなまれつつも、鬼化してから、ただの1度も人間を食べていない。禰豆子は「人を喰わない鬼」として、鬼狩り集団「鬼殺隊」と行動をともにするようになるが、禰豆子の存在は、鬼を憎む人たちに、新しい感情を生み出した。禰豆子が「殺されない鬼」となったことは、罪と罰、救済と制裁など、現代にも通底するテーマを内包している。
『鬼滅の刃』上弦の壱・黒死牟が「月の呼吸」を使う意味 “太陽”だった弟・縁壱への嫉妬と絆
『鬼滅の刃』上弦の壱・黒死牟が「月の呼吸」を使う意味 “太陽”だった弟・縁壱への嫉妬と絆 『鬼滅の刃』に登場する鬼の中には、圧倒的な剣技を誇る「上弦の壱」黒死牟がいる。彼は鬼でありながら、鬼殺隊と同じ「呼吸」という戦闘術を使う。鬼を滅殺するためにあみ出された「呼吸」を、なぜ鬼が操るのか。黒死牟が鬼になった経緯をふり返り、彼が「呼吸を使う鬼」として、何をなしえたかったのか考察する。【※ネタバレ注意】以下の内容には、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。
冨岡義勇はなぜ禰豆子を斬らなかったのか 義勇が貫いた“鬼滅の刃”の振るい方
冨岡義勇はなぜ禰豆子を斬らなかったのか 義勇が貫いた“鬼滅の刃”の振るい方 『鬼滅の刃』では、鬼の被害者・竈門兄妹のもとに、鬼殺隊「柱」の冨岡義勇が現れて、そこから「鬼狩りの物語」が始まる。義勇は、竈門兄妹を救い、彼らが「日常に帰る」ことができるように力を尽くす。そして、ラストシーン、義勇は竈門兄妹を救うため、他の隊士にはできない、ある「決断」を迫られる。義勇の剣士としての能力、判断力、そして彼の内面をふり返ることで、なぜ彼が竈門兄妹の「生」を救えたのかを考察する。【※ネタバレ注意】以下の内容には、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。
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