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植朗子

植朗子

伝承文学研究者

プロフィール

伝承文学研究者。神戸大学国際文化学研究推進インスティテュート学術研究員。1977年和歌山県生まれ。神戸大学大学院国際文化学研究科博士課程修了。博士(学術)。著書に『鬼滅夜話』(扶桑社)、『キャラクターたちの運命論』(平凡社新書)、共著に『はじまりが見える世界の神話』(創元社)など。

植朗子の記事一覧

『鬼滅の刃』 “遊郭の鬼”の言葉ににじむ「生きること」への苦悩――なぜ堕姫は“人間”の遊女として働くのか
『鬼滅の刃』 “遊郭の鬼”の言葉ににじむ「生きること」への苦悩――なぜ堕姫は“人間”の遊女として働くのか 【※ネタバレ注意】以下の内容には、今後放映予定のアニメ、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。 『鬼滅の刃』アニメ2期「遊郭編」の第3話では、ついに遊郭に潜む鬼「堕姫(だき)」が登場した。堕姫は鬼でありながら人間に擬態し、遊郭で人気を博す華やかな花魁を「演じて」いた。だが、“人間”としての堕姫の言葉からは、周囲へのいら立ちと激しいストレスが感じられる。「人を喰う」ことが本能である鬼が、無理をして人間社会に適合し、遊女として仕事までしていたことは異様とも言える。なぜそこまでして堕姫は“人間の遊女”として振る舞ったのか。堕姫の行動、セリフを掘り下げることでその理由を考察してみる。<本連載が一冊にまとめられた「鬼滅夜話」が発売されました>
『鬼滅の刃』宇髄天元が引き継いだ煉獄杏寿郎の“遺志”――炭治郎たちに見せる「柱」としての背中
『鬼滅の刃』宇髄天元が引き継いだ煉獄杏寿郎の“遺志”――炭治郎たちに見せる「柱」としての背中 【※ネタバレ注意】以下の内容には、今後放映予定のアニメ、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。 いよいよアニメ版『鬼滅の刃』の遊郭編が始まった。待望の新シリーズでは、美しい「音柱」宇髄天元が登場する。煉獄杏寿郎の死によって悲しみにくれる炭治郎たちは、“ド派手な”宇髄のペースに巻き込まれ、いつものにぎやかさを取り戻していく。情熱的だった煉獄と冷静で飄々(ひょうひょう)とした宇髄。タイプは違えども、炭治郎たち後輩剣士への思いは「柱」として同じであった。煉獄から宇髄、そして炭治郎たちへ継承された“遺志”とは――。<本連載が一冊にまとめられた「鬼滅夜話」が発売されました>
なぜ我妻善逸は猗窩座戦に参加しなかったのか――善逸が「ひとりで戦う」理由 植朗子
なぜ我妻善逸は猗窩座戦に参加しなかったのか――善逸が「ひとりで戦う」理由 植朗子 【※ネタバレ注意】以下の内容には、今後放映予定のアニメ、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。 28日、アニメ「鬼滅の刃」無限列車編が最終回を迎えた。フィナーレでは上弦の鬼・猗窩座と炎柱・煉獄杏寿郎が文字通りの死闘を演じた。この“炎柱の最後の戦い”を炭治郎と伊之助がすぐそばで見届けたのに対して、善逸だけはその場にいなかった。なぜ善逸は“ひとり”別の場所にいたのか? そこには、善逸ならではの“戦い方”の流儀があった。<本連載が一冊にまとめられた「鬼滅夜話」が即増刷され、好評発売中です>
「鬼滅」作者・吾峠呼世晴氏が天才たるゆえん 植朗子氏が分析
「鬼滅」作者・吾峠呼世晴氏が天才たるゆえん 植朗子氏が分析 時代に名を残す大ヒット作品となった『鬼滅の刃』。この作品が名作であるゆえんは、作者・吾峠呼世晴氏が構築する「独特の世界観」にあることは言うまでもない。魅惑的なキャラクター造形、耽美的な悪、秀逸なセリフ回し、モノローグの使い方など、名篇といわれる文学作品に通じる技巧も駆使されている。AERA dot.で『鬼滅の刃』の連載を持つ神戸大学研究員の植朗子氏が、文学研究者の視点から吾峠氏の世界観を分析した。<本連載が一冊にまとめられた「鬼滅夜話」が発売中>
『鬼滅の刃』ファンが注目する煉獄杏寿郎の「目」の表情 劇場版と原作の“違い”に隠された秘密とは 
『鬼滅の刃』ファンが注目する煉獄杏寿郎の「目」の表情 劇場版と原作の“違い”に隠された秘密とは  【※ネタバレ注意】以下の内容には、映画、今後放映予定のアニメ、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。  10月10日、『鬼滅の刃』アニメ2期のスタートを飾る作品として、テレビ版オリジナル「炎柱・煉獄杏寿郎」が放送される。そこで注目したいのが煉獄杏寿郎の「表情のちがい」である。劇場版と原作コミックスでは、ところどころで「煉獄の表情」が異なり、彼の苦悩や悲哀に“あるニュアンス”が加えられていた。特に煉獄の大きな特徴である「目」の描かれ方は、鬼滅ファンの間でも話題になることが多い。ここでは、表情のちがい、特に目の描写に注目して煉獄の“心のうち”を考察してみる。
煉獄杏寿郎よ、永遠に 『無限列車編』で煉獄が最後に見た“夢”が暗示していたもの
煉獄杏寿郎よ、永遠に 『無限列車編』で煉獄が最後に見た“夢”が暗示していたもの 【※ネタバレ注意】以下の内容には、映画、今後放映予定のアニメ、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。 25日、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が地上波で初放送された。映画公開直後から煉獄杏寿郎の雄姿には多くの人が涙したが、初めて『鬼滅の刃』を観た人たちの心にも感動をもたらしたにちがいない。クライマックスは猗窩座戦だが、実は魘夢戦で煉獄が見た“夢”をめぐる描写には謎も多く、鬼滅ファンの間でもさまざまな意見がある。今回は魘夢戦での煉獄杏寿郎の“夢”を中心に振り返り、彼が人生をかけて守りたかったもの、大切にしたかったものを考察する。
『鬼滅の刃』で最もサイコパスな鬼・魘夢 人の“弱み”に付け込む鬼が超えられなかった“人の強さ”
『鬼滅の刃』で最もサイコパスな鬼・魘夢 人の“弱み”に付け込む鬼が超えられなかった“人の強さ” 【※ネタバレ注意】以下の内容には、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』および既刊のコミックスのネタバレが含まれます。  25日に地上波で初放送された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』では、敵側のメインキャラクターである魘夢のサイコパスな言動や“異能”の力が不気味さを際立たせた。魘夢は人の“弱み”につけこむ卑劣な鬼だが、魘夢との戦闘によって浮かび上がったのは、炭次郎たち人間の“心の強さ”だった。『無限列車編』の地上波初放送にともない、魘夢のサイコパスな特性を考察した2021年5月5日のAERA dot.の記事を再配信する。
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