古賀茂明「菅総理長男の接待官僚の行く末」
週刊朝日国会では菅義偉総理の長男菅正剛氏による総務省幹部接待疑惑の追及が続いている。長男が勤める東北新社の関連会社が放送法の許認可事業を行っているにもかかわらず、その所管省である総務省の幹部が何回も長男の接待を受けていたというのだから、疑われて当然。霞が関の官僚たちも「これは相当ヤバい」と見ているだろう。...
国会では菅義偉総理の長男菅正剛氏による総務省幹部接待疑惑の追及が続いている。長男が勤める東北新社の関連会社が放送法の許認可事業を行っているにもかかわらず、その所管省である総務省の幹部が何回も長男の接待を受けていたというのだから、疑われて当然。霞が関の官僚たちも「これは相当ヤバい」と見ているだろう。...
新型コロナウイルス終息の切り札と期待されるワクチン接種が始まるが、接種をためらう人がかなりいる。最大の理由は、安全性への疑念だ。「特例承認」だから、リスクを見落としているのではという不安がある。 そこで、政府の決まり文句は「安全性について十分に理解していただくために、必要な情報を適切に...
最近、霞が関の残業削減の議論が盛んだ。昨年9月に就任した河野太郎国家公務員制度担当相が、「霞が関をホワイト化する」と述べてこの問題への関心が一気に高まった。 国会議員による役所への質問通告の時間を早くするという動きもあるが、これで深夜残業がなくなるかといえば、望み薄だ。 官僚の残業といえば、ある自...
1月もあと1週間足らず。どうしても書いておきたいことがある。 今から6年前の2015年1月30日のこと。フリージャーナリストの後藤健二さんが殺害されたとされる日だ。同年1月20日にIS(イスラム国)が、後藤氏と湯川遥菜氏を拘束していることを映像で公開。衝撃のニュースだ。後藤氏は前年10月末にシリア...
コロナ感染の拡大が止まらない。現場の様子を伝える報道では、「トリアージ」(命の選別)という言葉も頻繁に聞かれるようになった。 だが、政府の対応は後手に回り、かつ生ぬるい。何が問題なのだろうか。 危機対応の要諦は、最悪の事態を想定し、それに備えることだ。欧米の例を見れば、今の日本程度の感染状況から感...
昨年11月24日朝日新聞1面の記事。 世界的な大手医療機器メーカー「グローバスメディカル」の日本法人が、同法人の機器を購入した病院の医師側に売り上げの約1割を還流させていたというニュースだ。 2019年1年間だけでも、二十数人に総額1億円超、1人当たり百十数万円から2千数百万円が支払われた。かなり...
「高齢者」は何歳からか。日本老年学会と日本老年医学会が「高齢者は75歳から」とする提言を出したのは4年前の2017年1月。多くの分野で「高齢者=65歳以上」という考え方が定着していたので、当時はセンセーショナルに取り上げられたが、今では、それほど驚くような話ではなくなった。 例えば、年金は原則65歳...
最近のデジタル庁に関するニュースを見ていて心配なことがいくつかある。 まず、来年9月創設という目標が遅すぎる。世界から周回遅れの日本の現状を考えれば、危機感がなさすぎる。私が、ダイエーやカネボウの再生を手がけた産業再生機構の創設に関わった時は、2002年11月に設立準備室を立ち上げ、翌年5月に業務...
「桜を見る会」前日に安倍晋三前総理後援会がホテルで開催した「前夜祭」の費用の一部を安倍氏側が補てんしていたというニュースが注目を集めている。自分の選挙区の有権者の飲食代の一部を負担していたとなれば、公職選挙法違反になりかねない。それを免れたとしても、前夜祭でのカネの出入りを政治資金収支報告書に書いて...
菅義偉内閣誕生から2カ月が経った。「雪国から出てきた苦労人」「好物はパンケーキ」など、庶民受けするイメージ作りで、支持する理由上位に「人柄」という項目が入る。官房長官時代、内閣のスキャンダル火消し人だった負のイメージは一掃されたかのようだ。 そんな菅総理のソフトムードに水を差したのが、日本学術会議...