ここ20年で最も監督を輩出した球団は? 顔ぶれで見えてくる“名将のDNA” (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

ここ20年で最も監督を輩出した球団は? 顔ぶれで見えてくる“名将のDNA”

西尾典文dot.
西武黄金時代に主力投手として活躍し、ヤクルトでは野村監督の下でプレーした渡辺久信(OP写真通信社)

西武黄金時代に主力投手として活躍し、ヤクルトでは野村監督の下でプレーした渡辺久信(OP写真通信社)

 最も多いのはヤクルトと西武の11人となった。ヤクルトは大矢、若松の2人を除く9人は野村監督の下でプレーしており、当時の経験が指導者として生きている部分も多いのではないだろうか。野村の一番の教え子と言える古田が監督しては結果を残すことができず、優勝監督となったのは栗山、真中の2人だけというのは少し寂しい数字ではあるが、今年から楽天の指揮を執る石井監督に期待したいところだ。また、古田や一昨年までヘッドコーチを務めた宮本慎也なども年齢を考えると再び指導者としてチームに戻ってくる可能性は十分にありそうだ。

 そして指導者の実績としてヤクルトを上回っているのが西武だ。80年代から90年代にかけて黄金時代を築いた時の主力が軒並み監督に就任しており、その中から東尾、伊東、渡辺、秋山、工藤、辻の6人はチームを優勝に導いている(※東尾監督時代の優勝は97、98年)。西鉄時代にプレーしていた仰木、伊原の2人も優勝監督になっていることを考えると驚異的な成功率と言えるだろう。自身の出身チーム以外で指揮を執っているケースが多いのも目立つ。また渡辺と辻は現役時代の晩年に野村ヤクルトでプレーしており、現在この2人がGMと監督という立場でチームを支えているが、ここにも野村の影響力は感じられる。

 続く3位は9人を輩出している巨人。しかし顔ぶれを見てみると王、長嶋、森、堀内、高田といったV9時代のメンバーが半数を占めており、それ以降に活躍した選手は非常に少ない。原はリーグ優勝9回、日本一3回を成し遂げた掛け値なしの名将だが、その後に続く人材が出てきていないというのが現状だ。引退後に二軍監督となった阿部慎之助、今シーズン電撃的にコーチとして古巣復帰となった桑田真澄など、次代を担う指導者に期待したい。

 巨人に続くのが7人の中日と6人の阪神だが、顔ぶれを見てみると星野の影響力を大きく感じる。大島、牛島、矢野の3人は星野が中日の監督時代に他球団へトレードとなったが、移籍先で主力になっており、矢野は阪神でも星野の下でプレーしている。逆に金本は星野がFAで獲得した選手で、低迷していたチームの起爆剤となった。落合も出身チームはロッテに分類したが、星野が中日の第1期政権時代にトレードで獲得した選手である。星野自身は中日、阪神、楽天の3球団で優勝という偉業を成し遂げているが、どの球団でも積極的に血の入れ替えを行っており、そのことがプラスに働いた選手たちが、監督にも就任していると言えそうだ。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい