天龍源一郎が語る“大人” 20歳で貴ノ花に敗北感 リック・フレアーと北の富士に学ぶ大人の振る舞い (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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天龍源一郎が語る“大人” 20歳で貴ノ花に敗北感 リック・フレアーと北の富士に学ぶ大人の振る舞い

連載「70歳からのはっけよい!」

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天龍源一郎(てんりゅう・げんいちろう)/1950年、福井県生まれ(撮影/写真部・掛祥葉子)

天龍源一郎(てんりゅう・げんいちろう)/1950年、福井県生まれ(撮影/写真部・掛祥葉子)

新年のご挨拶は「エイエイオー!」で締め(天龍源一郎公式インスタグラム(@tenryu_genichiro)より)

新年のご挨拶は「エイエイオー!」で締め(天龍源一郎公式インスタグラム(@tenryu_genichiro)より)

 50年に及ぶ格闘人生を終え、ようやく手にした「何もしない毎日」に喜んでいたのも束の間、突然患った大病を乗り越えてカムバックした天龍源一郎さん。2020年2月2日に迎えた70歳という節目の年に、いま天龍さんが伝えたいことは? 今回は「大人」をテーマに、飄々と明るくつれづれに語ります。

【写真】新年のご挨拶ショットはこちら!

*  *  *
 明日11日は成人の日だね。俺は初場所中だったから成人式には出ていないんだ。相撲部屋で成人になった力士が集められて、親方から「お前たちも今日から大人だから~」というような訓示を受けて、記念に草履(ぞうり)をもらったことを覚えている。時間にしたら10分か15分くらいだったかな。同い年の貴ノ花が18歳で十両に上がっていたので、大人になったという感慨よりも焦りの方が大きかったなぁ。成人したのに、俺はこんなところでもたもたしていていいのかよってね。貴ノ花のことを気にしなかったらいいんだろうけど、同い年で同じ2月生まれ、相撲教習所から一緒だったからやっぱり気になるんだよね。相撲は番付というはっきりした格付けがあるからすごく急かされるんだ……。

 そんな俺も十両に上がって、付け人がついて小遣いを渡したりできるようになって、ようやく一人前になったと思ったもんだ。相撲取りは世間的な成人や大人ではなくて、十両に上がったときにようやく大人になるという感じだね。貴ノ花も18歳で十両に上がったときに大人になったという感覚を持ったと思う。プロ野球だって二軍にいる22~23歳の選手よりも、10代で一軍に上がっている方が大人になったという気持ちが強いんじゃないかな。

 上になってポジション与えられたら、自立した考えが芽生える。自分自身も気を引き締めて、後輩の面倒も見て、世間的には成人でも結果を出さないと半人前だ。スポーツ選手は特にその傾向が強いと思う。俺も関取になってからは、自分のしていることに口をはさまれなくなったけど、その分自分で律しなければと思ったよ。十両になったら何があっても自己責任。すべての責任を自分でかぶらなきゃいけないと思うと、やろうとすることに躊躇(ちゅうちょ)することもあったね。


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