鮮やかに蘇る栄光の日々… ヤクルト追いかけ数十年の番記者が見たOB戦のあるべき姿 (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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鮮やかに蘇る栄光の日々… ヤクルト追いかけ数十年の番記者が見たOB戦のあるべき姿

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菊田康彦dot.
打席に立ち、バットも振った野村監督 (c)朝日新聞社

打席に立ち、バットも振った野村監督 (c)朝日新聞社

 通い慣れた神宮球場のグラウンドに足を踏み入れた途端、何十年も前にタイムスリップしたような感覚に陥った。

 小雨の降るグラウンドでティー打撃を行っているのは、現役時代は「ブンブン丸」の異名を取り、いまだに球団記録の通算304本塁打を誇る池山隆寛(53歳)。彼だけではない。ヤクルトの歴史を彩ってきたレジェンド達の姿が、そこかしこに見える。

 流行りのJポップが流れる公式戦と違い、球場内で奏でられているのはドリマトーン(電子オルガン)の音色。かつて何度もこの球場で耳にしたマイケル・センベロの『Maniac』などの“懐メロ”に、胸がいっぱいになってくる。

 この日、7月11日に神宮球場で行われたのは『オープンハウスpresents SWALLOWS DREAM GAME』と銘打たれたヤクルト球団創設50周年記念のOB戦。一塁側に陣取るのは、野村克也監督(84歳)率いる「GOLDEN 90’s」(以下、90’s)。三塁側には若松勉監督(72歳)率いる「Swallows LEGENDS」(以下、LEGENDS)。もちろん両軍とも全員がヤクルトOBである。試合前の練習中から、両軍ベンチは同窓会のような空気に満ちていた。

「優勝も数多くできましたし、あの(優勝の)瞬間の喜びが、僕らにとっては何よりなんでね」

 リーグ優勝4回、日本一3回に輝いた1990年代をそう振り返るのは、楽天時代にはコーチとして野村監督を支えた池山。「だいぶお年を召されましたけど、野村さんもこの90年代が一番楽しかったって言ってくれてたんでね。こうやってまた一緒に野球ができる喜びはありますよね」と、このイベントに対する思いを口にした。

 試合前のメンバー紹介でひときわ大きな拍手を浴びたのは、1998年10月9日の阪神戦を最後にヤクルトのユニフォームを脱いで以来、7580日ぶりに神宮の一塁側ダグアウトに帰ってきた野村監督。愛弟子の古田敦也(53歳)と真中満(48歳)に抱きかかえられるようにして整列したナインに加わると、球団史上最多の通算628勝を挙げている名将は、スタンドからの歓声に手を振って応えた。


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