また、助っ人の期待度は年俸にも表れる。その意味では、来日1年目の2009年に39本塁打&110打点の2冠に輝いたブランコは推定年俸2700万円で中日に入団しており、いい意味で予想を大きく裏切った例と言える。同じく、中日で2011年に22試合(先発11試合)に登板して5勝1敗、防御率1.73の好成績を収めたベネズエラ出身の左腕・ソトは、春季キャンプでテスト生として参加した後に推定年俸560万円で契約した完全な“掘り出し物”。

 さらに2012年にテスト生から育成選手として楽天に入団したハウザーも、推定年俸240万円ながら貴重なリリーフ左腕としていきなり58試合登板とフル回転。22ホールドを挙げる“うれしい誤算”だった。そのほか、2012年の7月に四国アイランドリーグplus・香川からオリックスに加わったイタリア人投手のマエストリは、推定年俸220万円ながら8月の来日初登板初先発で勝ち投手になるなど、8試合で4勝3敗、防御率2.17と活躍。翌年以降も結果を残し、在籍4年間で96試合(先発21試合)に登板して計14勝を挙げた。

 シーズンは長く、険しい。前評判を覆して優勝するためには、彼らのような予想を裏切る助っ人の存在が不可欠。それは助っ人自身の向上心、ハングリー精神も必要となる。蓋を開けてビックリ。まずはこの春、新たな“驚き”の誕生を、期待しながら待とう。