6位の関西国際大・濱名篤学長の専門は教育社会学で、高等教育の政策を研究する。大学の設置認可、入試制度改革(新テスト)などで文科省の委員をつとめており、大学業界では知られた存在だ。それゆえ、関西国際大の取り組みに関心が寄せられている。

 共愛学園前橋国際大の大森昭生学長(14位)、松本大の住吉廣行学長(17位)は、地方大学として地元で多くの学生を集め、地元に送り出すことで、地域社会(自治体、学校、企業など)から信頼されている。両学長ともに昼食は学生食堂でとっており、学生の意見、悩みなどに耳を傾けている。小規模大学ならではの面倒見の良さに注目が集まっている。

 大学運営では学長の存在感、リーダーシップが問われている。名誉職ではつとまらない。社会にインパクトを与えるような学長がもっと登場してほしい。

※データは編集部調べ。全国の国公私立大学の学長532人から得た回答をまとめたもの

(教育ジャーナリスト・小林哲夫、アエラムック教育編集部)