素敵だなとずっと思っているのは椎名林檎さんです。生き様や音楽性がいくつになっても本当にかっこいいし、新しい。「やっぱり椎名さんだね」っていう驚きがあまりない良さではなく、「椎名さんなんだけど、またすごいことやっているな」っていう。楽曲もビジュアルも大好きです。可愛いけれど媚びずに、セクシーで、なんだかすごいなあこの人と。
――椎名さんと共演されたことはあるんですか?
レコーディングに携わったことはあるんですけど、実際にはご挨拶程度しかなくて。でも、すっごい好きな人ってあんまり近くにいけないので、今ぐらいがちょうどいいです。近くにいたら何も喋れないか、全然好きじゃないフリをしちゃうと思います(笑)。
■バイオリンを弾いても誰も喜んでくれなかった
――音楽を志したきっかけは?
3歳からバイオリンを始めて、小学校高学年になると毎日5~6時間、受験前は1日のほとんどをバイオリンの練習をして過ごしていました。クラシックの殿堂みたいな高校に入ったんですけど、上手な人はいっぱいいました。「私はこの先ここで何をするんだろう」ってやっている意味が分からなくなった時期に、サロンモデルをしていた美容室のヘアショーでバイオリンを弾かせていただけることになったんです。そうしたらすごく喜んでくれる人がたくさんいて。それが初めてだったんです。今までバイオリンをやったって誰も喜んでくれなかった。同級生はライバルだし、親と先生は評価をするだけだし。こっちなら道が開けるかもしれないと思いました。
――バイオリンをやめようと思う瞬間はなかったんですか?
やめちゃうとアイデンティティがなくなっちゃうというか。「バイオリンができる磨知ちゃん」だったので。自分の存在価値がバイオリンみたいになっていたのかもしれないですね。
色んなご縁をいただいて、お仕事にできてよかった。高校生のとき、私がサロンモデルをやっているのは学校では異端児というか、不真面目な子だと思われていたんです。でも、なんでもやったほうがいいと思います。サロンモデルもやっていなかったら今はなかったなと。
――全てがつながっていきますね。デビューまでに焦りはありましたか?