うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や3歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。
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うちの4歳の息子は、言葉や行動をはじめ、色々と発育が遅いです。女の子よりも男の子のほうが遅いとか、個人差とか、早生まれだから園の他の子と比較すると……、という要素も関係しているとは思いますが、やはりちょっと「一体お前は何を言っているんだ!?」と思うことがしばしばあります。
先日うちに来た0歳の甥っ子に対し、息子がお兄ちゃんぶって「絵本を読んであげたい」と、意気揚々と本を2冊もってきました。そのうち1冊は英語の本、もう1冊は分厚いピタゴラスイッチの本でした。「こいつ、明らかに大人ぶっている!!」と思いながら、様子を見ていると、「フェイフェイフェイ フェイフェイ? フェイ かぼちゃ フェイフェイフェイ」と、英語のほぼすべてが「フェイ」を英語っぽく発音しているだけ(かぼちゃだけは日本語でした)。ロードローラーの話なのになぜ突然かぼちゃが出現したのかも謎ですが、「ねぇ、今のちゃんと英語だった?」と自分から私に聞いてきたのも笑いました。「うーん、これはちょっと難しい英語だったかもね」と言うと、次はピタゴラスイッチのページをすごい勢いでめくりだし、「これは磁石使ってる」「ここも磁石」「これ磁石」と、ほとんどすべてのページが「磁石」という説明で終わりました。
先日あった園の発表会では、他のママ友に「うちのお兄ちゃんのときも遅くて心配だったから」「小学校いけば大丈夫になってくるよ!」と、何も言っていないのに心配されてしまう始末……。
でも大丈夫、私は、特に心配しているわけではないのです。息子には勉強して何が何でもいい大学に行ってもらいたい! というような親からの要望はまったくなく、息子自身で好きなことを見つけてほしいと思っているだけなので、「何をアホ言っているんだ」と思っても神経質にならず、のびのびと育てるように意識しています。