「笑顔で楽しんでいる時が一番成長できていました」(宇野昌磨) (撮影/写真部・東川哲也)
「笑顔で楽しんでいる時が一番成長できていました」(宇野昌磨) (撮影/写真部・東川哲也)
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今季のフリーは4回転ジャンプを4種類5本入れるという構想もある(撮影/写真部・馬場岳人)
今季のフリーは4回転ジャンプを4種類5本入れるという構想もある(撮影/写真部・馬場岳人)

 今週末の10月27日から始まるグランプリシリーズ第2戦カナダ大会に宇野昌磨が登場する。9月に行われた今季初戦のロンバルディア杯では、4回転サルコウに初めて成功。いきなり自己ベスト319.84をたたき出して優勝した。今シーズンは4種類の4回転ジャンプを計5本という超難度プログラムが目標だ。「負けず嫌い」だという宇野に、スケートへの熱い思いを聞いた。

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 8月上旬、アイスショー「THE ICE」の名古屋公演を終えたばかりの宇野昌磨は、疲れた様子も見せず笑顔で取材場所にやってきた。大好きな肉を食べて満足したのか、リラックスした表情で気さくに話してくれた。

 生まれ育った名古屋に帰ってくるのは落ち着くかと聞くと、「名古屋に限らず、日本はほっとしますね。食事もおいしいですし。海外は……困っています。野菜はあまり食べられないので。肉も日本の方がおいしい。海外だと自然と食欲が落ちて、体重が減ってしまいます」と、苦笑する。

 洋服やヘアスタイルにはまったく興味がない。買い物にも行きたいと思わない。趣味はゲーム。今どきの19歳とはちょっと違う、素朴な一面も魅力の一つだ。

 だが、フィギュアスケートのこととなるとスイッチが入る。顔つきが変わり、真剣な表情で話し始めた。

「昨季はいろんなことに挑戦できて、なおかつ、挑戦したものを数多く成功させられたので、本当に楽しく充実したシーズンだったかなと思います」

 その言葉通り、昨季は挑戦し続けたシーズンだった。

 2016年4月、アメリカで行われたコーセー・チームチャレンジカップで、国際スケート連盟公認大会では史上初めて、4回転フリップを成功させた。そこでの成功体験をもとに、昨シーズンは試合を重ねるごとに、どんどん進化を遂げていった。

 同年12月のグランプリファイナルでは2年連続の銅メダル。羽生結弦不在の全日本選手権で優勝し、翌年2月の冬季アジア大会も制した。四大陸選手権は順位こそ3位だったものの、ショートプログラム(SP)では「目標」としていた自身初の100点超え。さらにフリーでも初めて4回転ループに挑戦し、見事に着氷させた。

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