■重要事項説明書のチェックポイント
そもそも、重要事項説明書とは、ホームや設置事業者の概要、サービス内容などについてまとめた書類。ホームは書面で交付し、契約前に利用者に説明することが義務づけられている。以下は、チェックすべきポイント。
□職員態勢は?
人数と勤務形態(常勤・非常勤)、資格、経験年数、退職者数(定着率が悪ければ要注意)、介護人員の配置(最低基準は要介護者3人に対し職員1人)、夜間のスタッフ数などがわかる。
□協力医療機関は?
協力関係にある病院の一覧。診療科と協力内容、入院の可否などをチェック。持病がある人はその診療科目を持つ病院が含まれているか、歯科の診療についても忘れずに確認しよう。
□入居者の状況は?
既存の施設なら入居状況がわかる。年数が経っても高い入居率を維持しているホームは信用できる。入居者の男女差なども、その人にとって暮らしやすいかどうかの目安になる。
□介護が必要になった場合は?
介護が必要になって居室を移る場合の判断基準や手続き、利用料変更の有無、居室の面積の増減といった内容が記載されている。夫婦で入居する場合は別室になる基準も確認する。
□料金に含まれているものは?
費用の内訳を見る。管理費は施設によって差が大きい。水道光熱費や介護サービス料の一部が基本料金に含まれず、別料金になる場合も。料金に含まれないものを聞くのも手だ。
□契約解除の要件は?
設置者側から退去を求められる条件をチェック。賃貸方式や公的施設は「入院期間が〇カ月以上に及んだ場合」といった記載があることも。解約時の返金の算定方法やこちら側から解約したい場合の要件も確認を。
監修:米沢なな子(高齢者住宅情報センター 大阪センター長)
(文/熊谷わこ)
※週刊朝日ムック「高齢者ホーム 2018 プロに教わるやすらぎの選びかた」から