父親譲りのユーモアセンスと明るい笑顔で人気の関根麻里さんは、ネイティブレベルの英語力でも知られる才媛です。AERA English特別号『英語に強くなる小学校選び2017』で、幼い頃に英語を学んだ実体験を聞きました。
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「両親には心から感謝しています。幼い私に、英語という大きなプレゼントをくれましたから」
瞳を輝かせてそう話す関根麻里さんは、4歳でインターナショナルスクールの幼稚園に入園した経歴を持つ。英語が堪能で外国人の友人も多い麻里さんの母が、「娘にも楽しく英語に触れさせたい」と入園を決めた。以来、高校卒業まで「家庭では日本語、学校では英語」という環境だったが、「二つの言語を格別意識した記憶はありません」と、麻里さんは言う。
「ちょうど言葉を覚える年齢だったので、どちらも自然に吸収できたのかも。夢も両方の言葉で見ますよ。登場人物が日本語を使う人なら、夢は日本語です」
高校卒業後、麻里さんはアメリカのエマーソン大学に進学する。「コミュニケーションを学びたい」と、カナダやイギリス、日本の大学を調べた結果、最も魅力的なプログラムだと感じたからだ。
「英語が使えたことで、選択肢が大幅に広がりました」
そして始まった留学生活は、巨大なワクワク感と小さな戸惑いが常に隣り合わせ。
「寮のルームメートは底抜けに明るいブラジル人で、常に部屋に誰かがいてパーティー状態でした。帰宅すると『ハーイ、麻里です』って自己紹介するのが日課でした」
恋もいくつかしたけれど、相手はなぜかゲイの男性ばかり。アメリカ人の多様性と「真夏でもダウンが必要」なほどのエアコンの設定温度の低さに衝撃も受けたが、麻里さんの気持ちの切り替えは早かった。一人になりたければ部屋を出て図書館に行けばいいし、恋した人がゲイなら親友になればいい。
「人はみんな違います。違いを認めつつ、すべてを受け入れる必要もない。私は私でいいのだと、教えてくれたのはインター時代でした。人生の宝物ですね」