トゥーロン国際大会に出場したU-23日本代表は、グループリーグ1勝3敗という成績で4位に終わった。今大会は、8月のリオ五輪に向けてチーム内の共通理解を深めることと、最終メンバーの見極めがテーマだったが、手倉森誠監督のプランは出だしから躓いた。
まずメンバー発表後のJ1リーグでCB奈良竜樹(川崎F)が骨折し、FW久保裕也(ヤングボーイズ)もケガのため不参加。このためDF三浦弦太(清水)とFWオナイウ阿道(千葉)が追加招集された。しかし不運は続く。初戦のパラグアイ戦でCB岩波拓也(神戸)が左膝を傷めて途中交代。さらに試合後は、本来は左SBだが右サイドでもプレーできる亀川諒史(福岡)が右足甲の骨挫傷が判明。選手の最終テストの場は、相次ぐ負傷者により複数のポジションで「選手をテストせざるを得ない」状況に追い込まれたと言える。
その象徴的な選手が喜田拓也(横浜FM)と言っていいだろう。本来はボランチだが、今大会ではSBに加えイングランド戦ではCBに起用された。身長169cmの選手がCBを務めなければならないほどの緊急事態でもあった。