「バツイチの男性はモテる」――よく世間ではこうした声を耳にする。はたしてこれは本当なのだろうか? なかにはイケてない“ダメ”なバツイチもいるのではないか。「モテるバツイチ」、「イケてないバツイチ」、その違いはどこにあるのか。最近、婚活が見事に実って結婚した「オーバー35女性」に話を聞いた。
「今日は貴女に会うので……。このシャツを着てきました。普段はよれよれなのですが。これ、この前仕事で行ってきたので。どうぞ」
エミさん(仮名・38)は、友人を通して紹介された初対面の大手企業勤務の男性(47)と出合った時の様子を今でも時折思い出す。
手渡されたのは出張で立ち寄ったという九州の銘菓だった。特別、高価なものでもない。さりとて、いかにも安価というそれでもない。受け取った相手が負担に思わないよう、さりげない配慮が受け取った側からも読み解ける“ささやかなプレゼント”だ。この男性が女性を気遣う配慮はこれだけに留まらない。
「小さなハンドバッグに入るほどの大きさでした。語らずとも“荷物にならないように”という男性側の配慮がにじみ出ていました。洗練された男性の振る舞いにグっときたものです」(エミさん)
婚活に励んだエミさんは成婚に至るまで約50人の男性と会った。結婚相談所を通しての見合いのほか、友人からの紹介、合コンなどなど、そこで出会った男性のうち、「この人、モテるだろうな」と思った男性は、初対面でかならずと言っていいほどお土産を持ってくる。
それも“小さなお土産”だ。まさに受け取った女性が負担に思わず、それでいて心揺さぶる。そんなプレゼントを手にやって来る男性は、バツイチのほうが多かった。この小さなお土産がまた会った時の話題となり話が弾む。
「彼らがどうして前の奥さまと別れたのかはわかりません。でも、一度は女性から人生を託された人。それだけ女性の扱いがスマートなところがあります。理屈抜きでカッコいいのです」(同)
女性は、いくつになってもお姫様、女王様扱いされたいものだ。「モテるバツイチ」はそんな女性の心理を、さりげなく、それでいてぐいぐいとついてくる。