佐藤亮子(さとう・りょうこ)/奈良県在住。専業主婦。長男、次男、三男、長女の3男1女の母。4人の子ども全員が東京大学理科III類(通称「東大理III」)に合格し、その子育て法と受験テクニックに注目が集まる。著書に『佐藤ママの子育てバイブル 三男一女東大理III合格! 学びの黄金ルール42』(朝日新聞出版)など (撮影/写真部・小山幸佑)
佐藤亮子(さとう・りょうこ)/奈良県在住。専業主婦。長男、次男、三男、長女の3男1女の母。4人の子ども全員が東京大学理科III類(通称「東大理III」)に合格し、その子育て法と受験テクニックに注目が集まる。著書に『佐藤ママの子育てバイブル 三男一女東大理III合格! 学びの黄金ルール42』(朝日新聞出版)など (撮影/写真部・小山幸佑)
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 4人の子ども全員が東大理IIIに合格した佐藤ママこと佐藤亮子さんによる、受験生とその親を応援する短期集中連載。最終回となる第15回は「普通に勉強できる幸せ」と題してお送りする。

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 3カ月にわたって大学受験をテーマにお話ししてきましたが、今回が最後となりました。最終回は、来春の大学入試に向けてどのように過ごしたらいいのかお話ししたいと思います。

 この時期は、あと1年あるような気がしますが、実は勉強ができる期間と考えていいのは、4月から12月までの9カ月です。来年の受験は1月から始まりますから、1月から3月までは含めることはできません。これからの9カ月間をどのように使うのかで来年の合否が決まります。

 多くの受験生は入試本番を迎えたとき、「あと1カ月あれば……」「あと1週間ほしかった……」などと後悔します。だから、残り時間はそんなに多くはないとしっかりと自覚することからスタートです。

 まず、受験までを五つに区切って考えましょう。(1)4~6月(2)7~8月(3)9~10月(4)11~12月(5)1~3月です。(1)~(4)の9カ月間に模試がありますから、ターゲットを決め、いい点を取ることを目標にしてください。やはり、模試でいい点や判定を取ることが受験生活を充実させるポイントです。また、来年は大学入学共通テストの初年度ですから、親子で傾向や変化を確認し、話し合いましょう。そうすると、来年の入試の輪郭が見えてきます。制度の過渡期で不安でしょうが、条件はみんな同じですよ。

「大変だな」と気がめいるときもあるかもしれませんが、普通に勉強できる日が続くことが非常に幸せなことなのは、このたびの新型コロナウイルスで身にしみたのではないでしょうか?平穏な日常が永遠に続くことはないのですね。ずっとグローバル化が叫ばれてきましたが、今回はそれがマイナスの方向に出たということです。何事も多面的で複合的な要素がありますから、いいことばかりではないのです。つまり、自分の立場から考えるだけでは不十分ということですね。今若くてもいずれは70、80代になります。そのときに、今の自分の行動がどのように映るか想像してみてください。若い人が退屈だからと集まって騒ぐ姿を見て何と思うでしょうか?

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