アエラが今回実施した企業アンケートでは、リーマン・ショック時と比べて新型コロナの影響をどう感じているかも質問した。19社中10社が「無回答」「比較できない」だったが、JTB、ANA、近畿日本ツーリストの3社は「大きな影響がある」と回答しており、旅行会社や航空会社で顕著な影響が出ている。

■オンライン化が進む

 22年卒の採用活動の見通しについても自由回答で聞いたところ、「例年通り」との回答は、東京海上日動火災、ソニーミュージックグループ、サントリーグループ、Plan・Do・Seeの4社。「未定」もしくは「答えられない」と回答したのはJTB、ANA、JAL、オリエンタルランド、ソニー、味の素、資生堂、トヨタ自動車、JR東日本と半数近い9社だった。見通しを立てづらいが、21年卒より22年卒への影響のほうが高まる可能性もありそうだ。

 採用活動のオンライン化をさらに進めると回答した企業は約3割あり、「ウェブによる手法は地方在住の学生の移動負担軽減等にも効果的であることから、従来の対面手法とのハイブリッドを念頭に、検討・構築していく」(日本生命)、「オンラインでのインターンシップ開催を検討。インスタグラムなどSNSを利用した採用活動にもチャレンジしていく方針」(Plan・Do・See)、「採用計画に変更はないが、ウェブを使った施策を本格的に展開する予定」(東京海上日動火災)など。

 来年以降、コロナが終息したとしても、就活のオンライン化はさらに進むだろう。(編集部・深澤友紀)

AERA 2020年6月8日号より抜粋

■アエラでは、人気企業と大学に緊急アンケートを実施。「コロナ禍の就活」の現状について特集しました。発売中の「AERA 2020年6月8日号」では、アンケートの回答をもとに学生・大学・企業の就活最前線に迫ります。

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