・オコエ瑠偉(楽天) ※プロ5年目
通算成績188試合出場 打率2割1分9厘、9本塁打、38打点、16盗塁
関東一高(東東京)の3年夏、甲子園で水を得た魚のように躍動した。高校生離れした俊足を生かし、初戦・高岡商高(富山)戦で一回に一塁強襲の打球を二塁打にし、三回には49大会ぶり史上2人目の1イニング2三塁打を記録。準々決勝・興南高(沖縄)戦では、決勝2ランを放った。外野の守備でも好守を連発。高校通算本塁打は3年春まで19本だったが、37本塁打に量産した。15年秋のドラフト1位で楽天に入団。1年目は開幕1軍入りして51試合出場したが、2年目以降は度重なる故障もあり外野の定位置をつかめない。身体能力はピカ一で首脳陣の期待も大きいだけに覚醒が待たれる。
・清宮幸太郎(日本ハム) ※プロ3年目
通算成績134試合出場 打率2割2厘、14本塁打、51打点、0盗塁
まだプロ3年目で伸び悩みという表現は酷かもしれないが、「日本球界を背負う長距離砲」と期待されて入団しただけに現状は物足りなく感じる。中学時代にリトルリーグの世界選手権で優勝。米国メディアから「和製ベーブ・ルース」と評される豪快な打撃で、早稲田実高進学後は1年から主軸に。1年夏の甲子園では2試合連続アーチを放つなど19打数9安打、打率4割7分4厘と大活躍した。高校通算111本塁打は史上最多記録だ。17年秋のドラフトで1995年の福留孝介(大阪・PL学園高)に並ぶ高校生最多タイの7球団による競合の末、日本ハムに入団。1年目に7本塁打を放ったが、昨年は3月に右有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折で出遅れたのが響いた。打率2割4厘、7本塁打と不本意な成績で、36本塁打と大ブレークした同期の村上宗隆(熊本・九州学院高卒、ヤクルト)に差をつけられる形となった。今年は辛抱強く起用している栗山英樹監督の期待に応えられるか。(牧忠則)
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