駅ナンバリングは同業他社も追随し、関西では大阪市営地下鉄(現・Osaka Metro)および、相互直通運転を行う北大阪急行電鉄、大阪港トランスポートシステム(2005年7月1日より大阪市営地下鉄に一元化)が最初に導入した。将来の新線建設に備えたこと、相互直通運転との兼ね合いから数字は11から振られている。また、英語自動放送でも「Station No.」と案内することで、訪日外国人客にもわかりやすいように配慮されている。これは関東地方にはなく、関西地方の特徴といえる。
相互直通運転を行う北大阪急行電鉄、大阪港トランスポートシステムは10から順に下げることで一体感を醸し出す。ただし、ハイフンが省略され、関西地方ではこれが一般的となる。
参考までにJRグループのうち、JR東日本とJR東海はハイフンのある関東方式、JR北海道はハイフンのない関西方式を採り入れている。全国の中小私鉄も含め、ハイフンの有無は各鉄道事業者の裁量にゆだねられているようだ。
■駅ナンバリングあれこれ
駅ナンバリングが普及すると、路線記号の付け方、番号の振り方などで、さまざまな課題などに直面するようである。その数々を取り上げてみよう。
(1)路線記号のエピソード
●東武鉄道
2012年3月17日のダイヤ改正で、駅ナンバリングを導入することとなった。このうち伊勢崎線浅草・押上~東武動物公園に「東武スカイツリーライン」の路線愛称付与に伴い、同区間および亀戸線、大師線の路線記号を「TS」、東武動物公園以北を「TI」とした。
なお、野田線の路線愛称「東武アーバンパークライン」は駅ナンバリング導入後の2014年4月1日に付与されたため、路線記号は現在も「TD」のままである(な行の路線が複数あるため、日光線は「N」、野田線は「D」にあてた)。
●新京成電鉄
2014年2月23日に駅ナンバリングを導入する際、当初「Shin-Keisei」の頭文字「SK」を使う構想を立てていたが、すでに西武鉄道国分寺線で使われていたため、新京成線の「Shin」と「Line」の頭文字を組み合わせた「SL」に落ち着いた。