次に、自分で自立型、介護型、混合型の特徴を理解してから、選ぶといい。自立型で要介護になっても、介護保険のデイサービスやヘルパーを使って要介護2くらいまでは生活することができる。車椅子でも自分でベッドから車椅子に移れて館内を移動できれば住み続けることができる。
それも難しくなれば、その後の住まいは自分か家族が探す必要がある。ケアハウスによっては生活相談員が相談に乗ってくれるところもある。慌てて次の場所を探すことにならないように、事前にどういった制度になっているか確認しておいたほうがいい。ケアハウスに住む80代女性は言う。
「私の住むところは自立型なので、要介護2が限界。それ以上になると退去です。でも生活相談員さんが次の施設探しの相談に乗ってくれます。ここを離れたくない人は隣に併設された特養に申し込んで、入居できるまで一時、民間有料老人ホームに行く人もいます」
介護型は訪問診療医と契約しており、居室で最期まで看てもらえるところが多い。しかし、要介護度が高まり、医療依存が高くなると病院に入院するという例もある。特養を併設しているケアハウスもあるが、特養は空きがなかなか出ないので、競争率は高いという。
ケアハウスはすべて個室。全国2028施設の平均で23平方メートルの広さだ。個室にはトイレ、洗面台、ミニキッチン、エアコン、ナースコールが付いている。3食付きで、お風呂は共同風呂だ。施設によっては個室にお風呂や洗濯機置き場も付くことがある。
費用の仕組みも理解しておこう。支払い方は3通りある。(1)20年分の家賃を一括で前払い、(2)一部を入居時に支払って残りを分割払い、(3)20年分の家賃を240カ月で割った額を毎月払う。(3)の場合、月の居住費は数千~3万円程度だ。入居した人が途中で退去する場合は返金される。
生活費は食費や共有部分の水道光熱費などだ。月に4万5千~5万数千円程度が多い。