食堂は「高級レストラン風」と評価が高い。管理栄養士が栄養管理を行っており、専門スタッフが食事を3食提供している。夏野菜を使ったカレーや七夕にちらしずしなど季節に合わせてメニューをつくっている。食事時間は1時間半とゆったりめだ。炭火焼きや揚げ物の食べ放題の企画があるなど、イベントも実施している。
3年前にここに引っ越してきた夫婦は2人で月14万~15万円で暮らしている。藤沢市(神奈川県)にあった自宅は売却してきた。妻は編み物や手芸、夫はグラウンドゴルフの趣味があり、仲間もできて幸せに暮らしているという。魅力をこう語る。
「費用は安いのに、高級ホテルのようなところがいい。毎年沖縄に旅行に行けるくらいの余裕がある。要介護度が上がっても、同じ法人が運営している特別養護老人ホーム(特養)が近くにあるので、確実に移れるわけではないですが、そちらに移りたいと考えています。また、近くに提携病院があるのも安心です」
ケアハウスは2009年に全国で1804施設だったが、今では2028施設にまで増えた。
「ここ4年でケアハウスが400カ所も増えた。高齢者が増えたので、増やしている」(厚生労働省老健局高齢者支援課)
東京など首都圏は居住面積が狭い「都市型ケアハウス」、地方では介護型のケアハウスの新設が進んでいるという。
温泉保養館おおゆ(秋田県)、瀬戸内海が望め、介護力のあるサ高住も併設する、屋島(高松市)などが筆者のおすすめだ。ただ、運営法人でかなり質の違いがあるので、自分で訪れることが大事だ。
ケアハウスの探し方は難しくない。まずは住みたい街の都道府県庁のホームページを開く。そして、検索欄で「ケアハウス一覧」と検索してみよう。都道府県内のケアハウスの一覧が出てくるはずだ。または実際に高齢福祉関連を担当する課を訪ねれば、一覧表をもらえる。わからなければ職員に尋ねてみよう。東京都の区立以外のケアハウスは全国から入居可だ。