確かに、実際の売買高を見ると、現物株の値動きの2倍になったりする「レバレッジ型」などのETFの出来高が多い。この種の商品は投資好きの人が買うから、やはり日本株ETFは株投資のプロ向きなのか。
とはいえ深野氏は、少額で投資できることを手掛かりに、短期的な売買で利益を稼ぐ手法なら考えられるとする。
「安倍辞任ほどの大ニュースでなくても、市場は各種材料に反応して上下します。下がった日に勇気を出して買いに行けるのなら、ETF買いもありでしょう。でも、あくまで短期で、少し上がったら売ることです。大きい利益でなく、小さな利益を積み上げる手法がいい」
なお、当局の動きに追随する投資法は、大方が好意的な受け止めだった。
「これは昔からある格言どおりの投資法です。『国策(政策)に売りなし』。国が進める政策に同調して投資先を探すのは投資の王道です」(先の森永氏)
さしずめ今なら、菅義偉首相が何を打ち出すかを読むことが投資の王道につながる。これを機会にジム氏のように、政府のお金の行き先をさっそく考えてみてはいかがか。(本誌・首藤由之)
※週刊朝日 2020年10月2日号