もはや一部の若者だけでなく、多くの日本人にとって動画共有サービス「YouTube」は日常生活の中で欠かせないツールとなっている。特に最近は、芸能人たちが次々とYouTuber(ユーチューバー)デビューを果たし、再生数を伸ばしている。そしてその流れは、日本のアスリート界にも押し寄せて来ている。
有名なアスリートYouTuberとしてまず思い浮かぶのが、日本人メジャーリーガーであるダルビッシュ有だろう。2017年2月に公式チャンネルを開設し、自らの近況や自身の考え、昔のチームメイトとのエピソードなど、テレビでは見ることができない映像を配信。現在の登録者数は52.3万人(10月23日現在、以下同)に上る。さらに今年の1月にサブチャンネルとして「ダルビッシュのゲームチャンネル」も開設し、こちらも登録者数31.1万人。ダルビッシュ有のWikipediaページの職業の欄には「プロ野球選手」よりも上に「YouTuber」と記されている。
日本人のサッカー選手では、ケイスケホンダこと本田圭佑が、登録者数23.1万人を誇る。2019年7月にチャンネルを開設し、スタイリッシュな映像編集とともに多くの著名人との対談も実施しながら自身のサッカー観や人生観、教育論などを熱く語っている。その本田を登録者数で上回ったのが、今年4月にチャンネル開設した長友佑都だ。数々のサッカー選手との対談だけでなく、家族でのBBQや平愛梨夫人とのゲーム対決動画など約半年の間に49本の動画をアップし、登録者数は25.3万人となっている。
だが、アスリートYouTuberは彼らだけではない。そして彼らよりも人気を博している者たちも多い。代表的なのが、総合格闘家の朝倉未来だろう。現在は「RIZIN」のリングで活躍する一方で、2018年5月にチャンネルを開設。「ナンパした女性の彼氏が朝倉未来だったらどうなる?」などのドッキリ企画モノや「今流行りの新手のぼったくりに潜入してみた」といった突撃モノなど、“世直し”の意味を込めながら体を張った動画などを次々と制作し、チャンネル登録者数は159万人(弟・朝倉海も2019年6月にYouTuberデビュー)。再生回数も多いものでは1000万回を超えており、日本の他の本職YouTuberたちと比べても引けを取らない人気を誇っている。