NPB史上最高額の年俸9億円(推定)で古巣・楽天と2年契約した田中将大。8年ぶりの日本球界復帰に、「こだわりたいタイトルは日本一」と力強く意気込みを語った。
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その田中にユーモアたっぷりのエールを贈ったのが、日本ハムの主砲・中田翔だ。「帰ってくると思わなかったから、まさかね。(復帰先は)パ・リーグじゃんって。セ・リーグ行ってよねって。9億かあ。2億くらい分けてほしい」。
これまでの両者の対戦成績は、54打数10安打3打点の打率.185で田中の圧勝。中田は公式戦初対決となった2010年8月8日に本塁打を放っているが、「その他は本当にきりきり舞いさせられてるから。手も足も出ないって、こういうことだとわからせてくれたのが田中さんだから、嫌だねえ」と回想する。
実は、両者はプロ入り前にも、05年夏の甲子園準決勝で対決しており、そこでも中田は、田中の負けん気の強さを心底思い知らされている。
当時駒大苫小牧2年の田中は、背番号11ながら、2年連続決勝進出がかかった大事な一戦で先発を任された。一方、大阪桐蔭1年の中田も、4番・平田良介(現中日)のあとの5番を担っていた。
両者の初対決は2回裏。1死無走者で打席に立った中田は、カウント2-1から三塁線に痛烈な打球を放つ。抜けていれば長打コースだったが、サードが横っ飛び好捕して三ゴロに仕留められた。
前日の東北戦で1試合最多タイの3本塁打を放った平田を、「すごい打者だけど、内角を意識して攻めた」という田中は、もちろん中田もマークしていた。そして、5回の2打席目、前の打席でいい当たりをされたことを意識してか、1ストライクからの2球目をインハイに投じた。
すると、中田は少し体をのけぞらして見送った直後、マウンド側に1歩踏み出し、「なめんなよ!」と言いたげに田中をギロリとにらみつけた。高校時代、気に入らない先輩を頭から乾燥機に入れたというヤンチャな気性がここでも頭をもたげる。
田中も負けていない。「何や、お前!」とばかりにマウンド上でにらみ返したのだ。そして、1-2からの4球目、落ちる球で狙いどおり空振り三振に打ち取った。