百条委員会で追及を受ける池田市の冨田市長(C)朝日新聞社
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本誌が入手した冨田市長への告発状
本誌が入手した冨田市長への告発状

 大阪府池田市の冨田裕樹市長が市長控室に家庭用サウナなど私物を持ち込み、公金を私的流用したのではないかという疑惑は、現在も池田市議会に設置された特別委員会(百条委員会)で審議が続いている。

【写真】本誌が入手した告発状

 発端は、昨年10月22日に一部メディアで公開された動画や写真だった。市長控室にベッド、電子レンジ、コンロ、鍋、エアロバイク、家庭用サウナなどが置かれ、生活の場と化していた。

  本誌は冨田市長の側近、元平修治副市長と冨田市長の後援会会長のA氏が、池田市の秘書課のB氏を勤務時間中に呼びつけ、動画や情報流出の「犯人だ」と迫り、「秘密保持契約書」にサインさせたことを既報。

 そして今回は「秘密保持契約書」にサインさせた際に録音された音声データを入手した。

 問題の音声データは昨年10月29日に録音されたもの。B氏は元平副市長と後援会長のA氏から勤務時間中にもかかわらず、呼び出しを受けた。

 仕方なく、B氏は午後から休暇を取り、約束の場所へ出かけたという。

 2人に囲まれて「秘密保持契約書」の書面を見せられた。そして、録音データでは元平副市長が「ほんで ズバッと聞くが、君がやった?」などとB氏を動画、情報の流出した犯人と決めつける音声が残っていた。

 否定するB氏に対して「君やないと誰や?」と問う元平副市長。
 
 B氏が否定すると、さらに脅すようにこう畳みかけた。

「秘密漏洩になる、となると簡単にすむ問題やない」

「行きつくところ懲戒処分せざるをえない。犯人さ探しをしたいんじゃない。だが、そこまでいくと人生おしまい。このままなら訴える」

 後援会長のA氏の声も録音データも残っている。

「Bさん(動画、情報を流出させる)それなりの理由ある」

 元平副市長と同じようにB氏を「犯人視」していた。

「明日、弁護士がくる。おそらく刑事告訴します」

 本誌はB氏を直撃し、入手した録音データを聞いてもらった。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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