――何かを理解するにはトライアンドエラーが大事なのですね。とはいえ、現実問題として、子どもにタブレット端末が与えられた状況です。どうやってつきあっていくのがいいのでしょうか。
佐藤ママ:学校がタブレットを配布したり、授業や宿題に使ったりするのは、私は困ったものだと心配しています。子どもたちが大人になって仕事でネットを使うことになったときには、 IT機器は今よりも想像以上に進化しているでしょう。それを考えると、今の時代の機器に慣れることは大して意味のないことではないでしょうか。
それより、子どもの中身をアナログの学習法を軸に育て、そこにネットの利点はプラスするだけと考えるのがいいと思います。タブレット端末の利用を子どもに全てお任せにすると、とんでもないことになるのは火を見るより明らかです。学校のことで使わざるを得ないときには、親のそばで時間を決めることが必要でしょうね。タブレットでの宿題がすんだら、親はタブレットを預かるということです。とにかく、タブレットに触れる時間をなるべく少なくする工夫と親の覚悟が子どもの人生を左右するといっても過言ではない時代です。
人間は何も制約がないと堕落の坂を転がっていく生き物です。親は何が一番必要かを見極めて、今の時代を生き抜く子どもを育ててほしいと思います。
(まとめ/AERAdot.編集部 鎌田倫子)