また、実はロングセラーの「からあげクン」も非接触フードだとお気づきだろうか。パッケージにつまようじがついている。コロナ禍で始めたUber Eats(1500店あまりのローソンで導入)では、年間注文ランキングの上位3品すべてがからあげクンシリーズだという。からあげに直にさわらず食べられることに加え、「店内で揚げる“できたてニーズ”が高まっているのでは」と、担当者は見ている。
その他、ヘルシーなイメージが定着している「サラダチキン」シリーズが人気を集めるほか、コロナ疲れの消費者が甘いものにご褒美としての癒しを求めるからか、手軽に食べられるスイーツの「パイコロネ カスタードホイップ」も好調だという。
■食べやすさの中にも健康感ある商品が強い
コロナ禍のコンビニで、そもそも好調な商品分野は何だろう?
セブン-イレブン(以下セブン)に聞いてみると、「感染拡大から1年が経ち、全国的に在宅傾向が高まった結果、中食需要に対応した商品を中心に伸びています」(広報担当者)という。リモートワークが浸透したことに加え、飲食店が休業や時短営業となり、弁当や総菜を買って自宅で食事をするケースが増えたことがその理由だ。
そうしたトレンドのなかで好調なセブンの非接触フードが、3月下旬から発売した「細巻寿司 和風ツナマヨネーズ」だ。ローソンのスティックおにぎり同様、「手を汚さず食べられる」のがポイント。「おうちで、オフィスで、外で。そのままパクッと」と書いたPOP(メッセージボード)が売り場に貼ってある店が多いので、気づいた人も多いだろう。
以前から巻き寿司はセブンの定番だが、海苔を後から巻かないタイプの細長い寿司は珍しい。片手で持って食べやすい細巻寿司版・ツナマヨは、若い男性客からの支持が高く、夜によく売れているそうだ。個人的には酢飯がさわやかで、適度な満腹感があるため、ステイホーム中の夜食ニーズにマッチしたのではないかと思う。
「以前は朝によく売れていたのに、昼や夜も売れるようになった」という非接触フードは、ほかにもある。例えばロールパンタイプのサンドイッチ、「たんぱく質が摂れるローストチキン&スパイシーチリ」だ。