5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。
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『7つの習慣』というビジネス書をご存じでしょうか?
スティーブン・R・コヴィー氏によって約30年前に書かれ、世界各国で翻訳されているベストセラーです。この本には、内面を磨くことで自立して、人間関係や社会において成功するための7つの行動がまとめられています。
片づけとは関係がないように思えるこの本を、「家庭力アッププロジェクト」ではプロジェクトに参加する前の課題図書として受講生に読んでもらっています。
私と『7つの習慣』の出合いは6年ほど前。いろんなことがうまくいかず学びの場へ出かけた時でした。失敗を環境のせいにして答えを外に求めていた私に、まず自分の内面を磨くようにとこの本は伝えます。
第1の習慣は「主体的である」。主体的な行動を積み重ね、自分で変えられることにエネルギーを使うことで、まわりに振り回されずに人生を自分のものにできると言います。
第2の習慣は、「終わりを思い描くことから始める」。人生のゴールを思い描き、正しい方向へ進むことです。
これまで、このテーマにどれだけ時間を割いてきたかを思い返しました。
目の前の仕事やタスクを優先し、頑張っているのにいつも不安。子どもの将来は考えても自分は後回し。未来については、完全に思考停止状態でした。
この本を通して主体性や人生のゴールがないことなど、失敗の本質を知った経験は、同じように悩んでいる女性たちに向けて開催するプロジェクトの方向性を決める大きなヒントになりました。