改めて片づけが苦手な人の特徴をまとめると、「家族のせいにする」「家が狭いなど住環境のせいにする」「いつも時間に追われている」「やらなくていいことを先にやる」「思いつきで行動する」……。

 「心の状態は、部屋にあらわれる」とよく言いますが、かつての自分のように、自分と向き合わず、頭の中が整理されないまま日常に追われる状態が、散らかった部屋を招いているように思えました。

 「片づけられない」は、「ズボラ」ではないのです。

 この本の力を借りればきっと、女性たちを勇気づけられると思いました。プロジェクトではまず、1回目の講座までに『7つの習慣』を読んでもらい、皆さんのマインドセットを見直してもらいます。

 最初に、一番素敵だと思える未来の状態を書き出していきます。それまで自分の将来について考えてこなかった人にとっては、大変重たい課題ですが、健康面や人間関係といったいろんな角度から質問して言語化していきます。

 そして、「その素敵な未来へ、何を持っていきたい?」

 これを問い続けながら、何を残して何を捨てるかを考えてもらいます。物を捨てることはネガティブに考えられがちです。もったいない、いつか使うかも?という気持ちや取捨選択できない気持ちで迷い、うまくいかないのです。

 でも未来と向き合えば、その素敵な未来に必要な物と要らない物をパッと選別できます。

 「とりあえず買う」「流行っているから買う」というような悪いクセもなくなります。後回しグセも改善されます。自分の望む人生のゴールに向かってやるべきことが明らかになるからです。

 人生を自分でデザインする力を身につける。これが、家庭力アッププロジェクトのこだわりです。私たちは女性が自分の人生に責任を持ち、やり遂げる力を身につける過程を、片づけを通して手助けしています。

 では、なぜ「片づけ力アップ」「自分力アップ」ではなく、「家庭力アップ」なのか。それはプロジェクトのゴールを思うと自然なことでした。家族一人一人に心地よく、帰りたいと思える家に整えることは、家族の絆=家庭力の底上げにつながるからです。

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