歓談する天皇、皇后両陛下と長女愛子さま、上皇ご夫妻、秋篠宮ご一家(c)朝日新聞社(宮内庁提供)
歓談する天皇、皇后両陛下と長女愛子さま、上皇ご夫妻、秋篠宮ご一家(c)朝日新聞社(宮内庁提供)
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 自治体の首長など公の立場にある人のワクチンの優先接種の是非。見苦しい言い訳をした首長には一般の人から疑いのまなざしが注がれる一方で、職務や責務を果たすために理由を堂々と説明した場合には多くの理解が得られている。「皇族」方の接種状況はどうなっているのだろうか。

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「今のところ公表の予定はない」

 宮内庁の西村泰彦長官は、5月13日の定例会見でも皇室の方々への新型コロナウイルスワクチンの接種状況を公表しないと言い切っている。「個人情報」にあたるという理由だ。
 
 天皇は憲法に定められた通り、日本の象徴でもあり、国際親善の場においては、元首の扱いだ。天皇陛下は61歳、と皇后雅子さまは57歳。4月から接種が始まった65歳以上には数年届かないが、感染すれば影響は大きい。「皇室枠」はあるのか。

 宮内庁にたずねると、「優先接種」はないという。

「国が定めた接種年齢に従って接種するので、優先して受けることはありません」

 高齢化が進む皇室。18方いる皇室メンバーのうち、4月から接種が始まった65歳以上には、7方が該当する。最高齢となる三笠宮妃百合子さま(97)を筆頭に、上皇さま(87)と美智子さま(86)、常陸宮さま(85)と華子さま(80)、高円宮妃久子さま(67)、寛仁親王妃信子さま(66)がいる。この7方は、世間でも接種の対象年齢だ。
 
 一般には、居住する自治体の通知を受け取って予約を取る。

 両陛下の赤坂御所と皇族方の宮邸がある赤坂御用地と上皇ご夫妻が住む仙洞仮御所は、港区にある。常陸宮ご夫妻が住む宮邸は、渋谷区にある。

 これらの自治体が皇族方に、接種の通知を出すのだろうか。

「いえ、天皇陛下や皇族方は住民票がないので、自治体から通知はきません。厚労省や内閣府など関係機関と連携を取って行います」
 
ワクチンを打つ場所に決まりはあるのか。

「皇居にある宮内庁病院で接種するのか、お住いの御所や宮邸になるのかは、関係機関がご本人と相談して決めることになります」

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