ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、犬のこてつちゃん(11歳)です。
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6歳で進行性脊髄軟化症を発症したこてつ(雄)。余命わずか1日と宣告されるも、奇跡的に一命を取り留めた。
大病をしたせいで甘え放題のこてつだが、不自由ながらも車椅子でけなげに頑張っている様子は家族の励みになっている。
そんなこてつの首の左に小さなしこりを発見したのは昨年6月のこと。まさかのリンパ腫だった。
治療を始めたが、それは大きくなり、下あご、両方の耳の中、鼻の両脇、首の右へと転移していった。最初にできた左首の腫瘍は裂け、膿(うみ)が出る状態になった。
治療の効果も見えず、あまりの進行の早さに、家族は気持ちが追いつけなかった。一方、こてつは前向きだった。しっかり食べ、目に力もある。つらいはずなのに生きようとしていたのだ。
変化が起きたのは2カ月が過ぎた8月のこと。炎症が止まって傷口が癒え始め、腫瘍が消えていった。
末期の状態からの、まさかの寛解。2度目の奇跡の訪れだった。