一方、入院・手術に備える医療保険も根強い人気がある。前出の生命保険文化センター「生活保障に関する調査(2019年度)」によると入院日数は平均15.7日で、その48%超が7日以内。このデータを参考にすると、16日間の保障を確保しておくのが現実的か。

「入院・手術の保障は、高額療養費制度もあるので、遺族への保障より優先度は下げていいと思います。必要最低限で、支払限度日数は短めのもの。60日型、120日型で設定されているものが多いですが、保険料を抑えたいなら30日型でもよいと思います。また、保険料は払込免除特約という特約を付け、終身払いにして細く長く入るのが賢い加入法です」

 毎月の保険料を減らしたいなら、シンプルな掛け捨てがいい。また、がんに対する備えも考えておくべきだろう。がんの治療費は高額になるケースもありえるし、健康保険外の自由診療になることもある。

「最近は治療費だけを考慮するのではなく、その後の収入減に対してカバーすることを考えている方も増えています」

(金融ジャーナリスト・大西洋平、編集部・中島晶子)


AERA 2022年12月5日号より抜粋

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