ソファでくつろぐ雪ちゃんと海君(提供)
ソファでくつろぐ雪ちゃんと海君(提供)

 夏休み、私は軽井沢に行く用事がありました。すると、たまたまその二日前にmaiさんが軽井沢の別宅からインスタライブをし、茶トラ君の紹介をしたんです。

「まだ家族が決まっていないんだ」

 背中を押される気分で、maiさんにメッセージを送ってみました。うちには先住がいることと、簡単な家族紹介と、軽井沢に行く予定であることを記すと、「ぜひ会いにいきてください」とすぐにお返事がきました。ご縁があったのか、とんとん拍子でした。

 そうして無事に猫とお見合いして、9月に家に来たのが海君です。 

◆無邪気な海君を包む雪ちゃんの母性

海君を抱くようにして寝る雪ちゃん。「癒されます」(提供)
海君を抱くようにして寝る雪ちゃん。「癒されます」(提供)

 海君は天真爛漫で人懐こいとは思っていたけれど、雪ちゃんとの相性は気になりました。それも杞憂に終わり、2日後には雪ちゃんはケージで寝ている海君に自分から近づき、3日目にはすぐ傍でお昼寝をしました。

「お姉ちゃんになるんだね」と雪ちゃんに話していたのですが、ママになってくれたんです。

 海くんは子猫なので食べるのが早く、雪ちゃんは食べるのが遅い。そうするとごはんを譲るんです。大好きなちゅーるも、毛布も「どうぞ」。うちの主人が猫の遊び担当なんですが、猫じゃらしを振ると、雪ちゃんは海君に「最初に遊んでいいよ」と促すようにして。いつ海くんを生んだの?というくらい雪ちゃんに母性が溢れだしました。

 maiさんに「2匹目を迎えると、今まで知らなかった先住さんの姿が見られます」と聞いていたのですが、まさにその通り。雪ちゃんの姿が、毎日、更新されている感じです。

ママ(エミさん)の外出時、揃ってお見送り(提供)
ママ(エミさん)の外出時、揃ってお見送り(提供)

 でも不思議なことに、今もたったひとつだけ、海君に対し雪ちゃんが譲らないものがあるのです。

 それは、娘の“膝の上”です。

「お膝は私の」と雪ちゃんが教えたのか、幼い海君にも「ふたりの絆は本物」とわかっているように割り込みません。そういうシーンを見るにつけ、あらためて雪ちゃんに「ありがとう」という思いが溢れます。娘のことも、母性で包んでくれている気がしています。

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なにより私自身が猫を迎え入れて変わった