最後に登場するのは、史上最大級の減俸にもめげず、現役生活の最後にもうひと花咲かせた中日・岩瀬仁紀だ。

 15年オフ、3億円から2億5000万円(83%)ダウンの5000万円でサインしたが、この時点では、まだ杉内の契約更改が済んでいなかったので、前出の小笠原に次ぐ「史上2番目の大減俸」と報じられた。

 前人未到の通算402セーブを挙げた史上最強守護神も、同年は左肘故障で1軍登板ゼロ。「今年1年は何もしていないので、そのぐらいの額になることを覚悟していました」と素直に現実を受け入れた。

 そして、「ケガで終わりたくなかった。来年、『あのとき辞めなくて良かった』と思いたい」と現役続行にかけた岩瀬は、翌16年に引退危機を乗り越えると、17年は50試合に登板し、年俸も7500万円にアップ。

 さらに43歳になった現役最終年の18年も48試合に登板し、NPB史上最多の通算1002試合登板を達成。通算セーブも「407」まで更新し、見事有終の美を飾った。(文・久保田龍雄)

●プロフィール
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍プロ野球B級ニュース事件簿2020」(野球文明叢書)。

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