そこで浮上しているのが日本ハムから自由契約(ノンテンダーFA)となった大田泰示と、広島3連覇の立役者となったものの、若手の台頭もあり出場機会を失いつつある田中広輔だという。

「大田と田中は補強ポイントに合致する。大田は俊足強肩強打の外野手で丸佳浩、松原聖弥とトリオを組めば鉄壁な外野陣になる。明るい性格でムードメーカー役にもってこい。田中は打力こそ落ち気味だが、内野ならどこでもできる守備力と足は衰えていない。真面目な性格もチームに好影響を及ぼすはず」(在京球団編成担当)

 大田は08年にドラフト1位で巨人に入団し、松井秀喜の背番号「55」を引き継ぐなど将来を嘱望されたが、期待に応えられないまま16年オフに日本ハムへトレードで移籍。日本ハムでは徐々に成績を上げ、19年には打率.289、20本塁打、77打点とキャリアハイをマークした。しかし、今季は76試合の出場で打率.204、3本塁打、20打点と移籍後ワーストの成績に終わった。

 一方、田中は13年ドラフト3位で広島に入団。17年には盗塁王(35個)と最高出塁率(.398)のタイトルを獲得し、WBC日本代表にも選出されるなど球界を代表する内野手となった。しかし今季はプロ入り後最少となる81試合の出場にとどまり、打率.206、2本塁打、8打点、1盗塁と低迷。昨オフに2年契約を結び、まだ1年契約が残っているが状況次第ではトレードで移籍の可能性もゼロではない。

「ここ数年は成績が出ていないが使い勝手の良い選手。2人とも原監督の直系後輩ということも大きい(神奈川・東海大相模高卒、田中は東海大でも後輩にあたる)。大田は放出された巨人との関係が取り沙汰されるがノンテンダーという扱いを受けた後だけに贅沢は言えない。田中も小園海斗ら若手の台頭で試合出場機会がさらに減ることが確実」(在京球団編成担当)

 大田は今季の年俸が1億3000万円(以下、金額は全て推定)と決して安くはないが、状況的に割安での獲得も可能だろう。田中も昨オフに2年総額4億円の契約を結んでいるが現状レギュラーではなく、トレードの交換条件等によっては交渉の余地があると見られる。

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巨人の戦力補強はどうなるのか?