
一部店舗では睡眠解析サービスも。カプセル内の赤外線カメラやマイクが、心拍やいびきを測定、メールで結果を届ける。宿泊料金は時期によるが3千~5千円ほど。この価格、この快適さなら、十分満足と思う人も多いだろう。
読みたかった本を持ち込んで、羽を伸ばしたい……。そんな特別な時間を過ごしたいという需要にも応える。
■ファーストクラス気分
「地上でファーストクラスを体験!」
こうアピールするのは、「ファーストキャビン」だ。今年2月にリニューアルした市ケ谷店では、ベージュのジャケットを着たスタッフが「いらっしゃいませ」と、柔らかいほほえみで迎えてくれる。
ここのホテルは窮屈さがない。普通はカプセル内では中腰になる。だが、ここでは天井まで自分のスペースだ。カプセル内で立つこともできる。
最もランクの高い「ファーストクラスキャビン」に泊まってみた。
なんとベッド以外のスペースがある。机もあって、普通のホテルの部屋のようだ。アコーディオンカーテンで仕切る。

広い大浴場に、洗濯乾燥機、充実のスキンケアグッズ、数万円する高級ドライヤーも完備。なんと豪華なことか。宿泊料金は4千円から。ビジネスクラスは千円ほど安くなる。
女性客のほうが多いのではないかと思ったが、記者が宿泊した8月の平日は、2対1の割合で男性客が多かった。それでも、女性に好まれそうなサービスを提供する理由について、ファーストキャビンの西島紗織さんはこう答える。
「男性でもハードルを感じる人もいる。男性でも女性でも心地よく感じる清潔な場所は選んでもらえるはず。メインターゲットは30、40代女性です」
全館女性専用のカプセルホテルも出てきた。「秋葉原 BAY HOTEL」だ。
記者が日曜日に泊まったところ、ワンピース姿の20、30代くらいの女性が多い印象だった。支配人の大上香音さんは言う。
「東京ドームなどでコンサートがある週末は、稼働率がかなり上がります。夜行バスの時間に間に合わない、または翌日ゆっくり帰りたい方が使ってくださっています」