立命館アジア太平洋大学のキャンパス(同大学提供)
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 大学の新設学部・学科名には、社会の関心や、時代の空気が表れやすい。来春誕生する中で「デザイン・データ科学」「サステイナビリティ」「スポーツウェルネス」など、カタカナを交えたユニークな名称の学部・学科に注目し、どんなことが学べるのか調べてみた。

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 2010年代後半より全国の大学で開設が相次ぐ学部の代表格といえば「データサイエンス」だ。データサイエンスとは、数学、情報工学、社会学といった多分野の知識を駆使しデータを読み解く学問のこと。17年に滋賀大に全国で初めて設置され、23年も名古屋市立大、明星大、京都女子大、大阪成蹊大などで開設が予定されている。

「ブーム」とも呼ぶべき様相の中、一歩先を見据えた動きもある。東京都市大(本部・東京都世田谷区)に23年4月に開設されるのが、「デザイン・データ科学部」。設計や意匠を意味する「デザイン」と、データサイエンスに関係した教育・研究分野を普遍的に示す「データ科学」という二つの単語を組み合わせた。

 あえて「データサイエンス」の命名を避けた理由について、同大副学長の関良明教授はこう話す。

「国内で初めてデータサイエンス学部が開設されてから既に5年以上が経過し、私たちはいわば『後発組』に当たります。データサイエンスそれ自体というよりも、それを使って『何ができるか』ということの方に力点を置きました」

 目指すのは、プロダクトや空間などの「もの」と、サービスやビジネスモデルなど「こと」の両方をデザインできる人材の育成。1・2年次は理論やプログラミングなど、「データ科学」の基礎に当たる部分を学び、3・4年次ではデザインリサーチやプロジェクトマネジメントなど、より実践的な学習に重きを置く。国際力の強化にも力を入れており、学生全員が海外留学(東京都市大学オーストラリアプログラム)に参加する予定という。

「デザイン」の名前を冠する新設学科に他にもある。例えば、東京理科大(本部・東京都新宿区)の先進工学部に誕生する「機能デザイン工学科」だ。コンセプトは、「ヒトのカラダを助ける工学」。人口減少、高齢化などの社会課題を見据え、人力に代わってQOL(クオリティ・オブ・ライフ=人生の質)の維持に貢献する新たな工学を創出することが狙いという。

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