ユニークな仕組みはほかにもある。前出の長尾さんのお気に入りは、一定以上の歩数を歩くとドリンクがタダでもらえる日本コカ・コーラのサービス「Coke ON ウォーク」という。
「スマホにアプリをダウンロードして、目標の歩数を設定するだけ。1週間の目標達成や、累計の歩数に応じた特典でスタンプがたまり、スマホ対応型の自販機でドリンク1本と交換できる。私の場合、ドリンクがもらえるまで2~3カ月はかかりますが、運動にもなるし、確実に無料になるので頑張っています」
歩くとポイントがたまる仕組みは、サントリーやNTTドコモなども手がける。運動が続かない人も、見返りがあれば張り合いも出るだろう。
ここまで見てきたように、一口にポイントと言っても利用できる店やサービス、地域もさまざま。できれば効率的にためたい。前出の菊地さんは「まずはスマホやアプリへの苦手意識をなくすことが大切」と助言する。
「企業の制度も国や自治体の制度も、スマホやパソコンでの操作や手続きが必要とされることが多い。『食わず嫌い』でやらないままだと損することになりかねません」
逆に言えば、支払いの際にクレジットカード(クレカ)やQRコード決済、電子マネーを使い、現金を使う頻度を下げるだけでポイントがもらえるチャンスは増える。例えば、レジでその店のカードを提示するとポイントがもらえるケースでは、現金を使わずクレカで払えば、店のポイントとクレカにつくポイントを合わせてもらえる。さらに支払う際に電子マネーを使い、そのチャージをクレカですれば電子マネーのポイントも上乗せされ、ポイントの「三重取り」が可能だ。
「工夫しだいでいろいろなため方ができます。一方で複雑に考えすぎないことも大事。せっかくポイントをためても、使う機会がなければ実際にお得にはなりません。ポイントには有効期限が決まっているものもあり、普段利用する店やサービスで使えるかをよく考えましょう」(菊地さん)